沖縄防衛局が辺野古アセス評価書を強行提出の予定

2011年12月26日

 沖縄防衛局が、辺野古新基地建設の環境影響評価の評価書を、沖縄の反対にも関わらず、12月26日頃に提出しようとしています。沖縄タイムスは、27日の提出を報道しています(こちら)。しかし、県民を欺く日本政府の意図的なリークとも考えられており、この報道が100%信じられるものではありません。

 この辺野古新基地建設の環境影響評価そのものが、アセスの専門家である島津康男氏から、「日本最悪の環境アセスメント」と呼ばれ、(→アセス情報 081206 普天間飛行場代替施設問題の10年/島津康男)、同じく専門家である桜井国俊氏からも「辺野古アセスはアセスでない」と指摘されるほどの問題のあるアセスです。このアセスは、原告が600人以上にものぼっている「辺野古違法アセス訴訟」が起こされているほど、その違法性が問われています(下に関連動画あり)。
 
沖縄防衛局が辺野古アセス評価書を強行提出の予定

12月14日辺野古アセス訴訟 photo:Yukiko Okamoto


違法性についての簡潔な論点については、 沖縄BDも名を連ねた11月17日の共同声明「違法な辺野古アセス評価書、公有水面埋立免許申請の提出に強く反対する」こちらを参照してください。

 このアセスについては、事業者である沖縄防衛局の元局長の「レイプ」発言からもわかるように、環境影響評価の本質を全く無視したものです。沖縄への「差別」の問題だけではありません。
 環境省、環境団体等も、このアセスに関する問題を、「沖縄問題」とのみとらえて傍観することなく、アセス制度への冒涜、制度の危機ととらえ、声をあげることを、私たちは呼びかけたいと思います。
 
 日本政府が、年内の評価書提出の計画を示してから、沖縄県議会をはじめ、沖縄県民は反対の声をあげてきました。琉球新報が指摘するとおり(琉球新報「辺野古アセス・評価書提出 地元同意の前提崩壊」2011年12月24日→こちら)、アセス手続きで事業に対し地元の同意を得るという前提そのものが崩れています。

 そして沖縄防衛局は、御用納めギリギリの提出により、迅速な市民の正式な抗議行動を阻止し、沖縄県の知事意見への対応の混乱を引き起こさせようとしています。また、新年モードになるメディアが注目しないような時期をねらっての提出です。
(沖縄タイムス「アメとムチ」同時 首長ら「世論を無視」の"「年末狙い撃ち」専門家"2011年12月25日→こちら
アセス手続きの流れ(琉球新報上記記事より)

沖縄防衛局が辺野古アセス評価書を強行提出の予定


 このような沖縄防衛局の動きに対し、沖縄県民は連日の抗議行動を行っています。

  
沖縄防衛局が辺野古アセス評価書を強行提出の予定

photo:Yukiko Okamoto


評価書提出の可能性の高い12/26-28、市民は文字通り、体を張って、県庁舎の出入り口で沖縄防衛局が県庁に入ることを阻止する行動を行います。
(琉球新報「評価書提出『政府に屈しない』 県民会議が警戒行動」2011年12月22日、記者会見記事はこちら

詳しくは辺野古浜通信のこちらをご覧下さい。ぜひご参集ください!
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12月26日から28日の3日間、早朝から終日、県庁前で行動します!
集合時間は、午前7時半。
7時45分には集会を開きます。
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沖縄以外でも、抗議行動が行われます。こちらもぜひご参加ください!
○沖縄を踏みにじるな!緊急アクション 実行委員会
詳細はこちら
-26日集会
<日 時>12月26日(月)午後6時30分~
 <場 所>国会記者会館前路上(首相官邸の向かい)
-有志による防衛省前でのスタンディング
<日 時>土日祝日を除いた年内毎日11:30~13:30
<場 所>防衛省正門前(東京都新宿区市谷本村町5-1)
  東京メトロ丸の内線・千代田線「国会議事堂前」駅出入口3のすぐ前

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[参考画像]
○辺野古アセスについての説明動画
田中前沖縄防衛局長の暴言を許さず、辺野古新基地の押しつけにノーを! 女たちの抗議集会(2011年12月7日)における、辺野古新基地建設の環境アセスを追究してきた「沖縄ジュゴン環境アセスメント監視団」真喜志好一氏の報告。


○辺野古違法アセス訴訟2011年10月21日 公判後の金高弁護士などのコメントの動画
オスプレイ配備を日本政府が隠してきたことも、辺野古アセスの違法性を示す1つの要素。




Posted by 沖縄BD at 01:15│Comments(0)
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