<辺野古アセス>評価書補正に係わる 「有識者研究会」

2012年05月04日/ 辺野古アセス

 辺野古新基地建設アセスは、評価書(「普天間飛行場代替施設建設事業に係る環境影響評価書」)に対して飛行場部分、埋立て部分も厳しい知事意見が出されました。防衛省は知事意見の内容を精査し、評価書を補正するため、助言を受ける有識者研究会「普天間飛行場代替施設建設事業に係る環境影響評価に関する有識者研究会」を発足しました。

 この補正の作業過程は環境アセスの一部であり、これまで市民がそれぞれの過程で要求してきたとおり、科学性、民主制、透明性が必要となります。有識者研究会の作業過程において、これらを要求するために、「有識者研究会」のあり方に対する要望書」を9団体で提出し、記者会見を4月20日、議員会館にて行いました。
 沖縄・生物多様性市民ネットワークからの要望書は、下記に載せてあります。
  
 要望に対する防衛省の回答は、記者会見時の沖縄BDの花輪さんのパワーポイント(下に埋め込み)から抜粋すると、以下のとおりで、市民の要求に真摯に応えるものではなかったようです。
有識者研究会について(4/16防衛省)
•防衛大臣のもとに自然環境や生活環境の有識者からなる研究会を設ける。
•知事意見の内容を精査する。
•専門的観点から検討し評価書を補正する。
•委員、検討内容等については、準備が整った段階で所要の事項を公表する予定。
•一部の委員についてはすでに公表した。
 その後、有識者会合の第1回会合が開催されました。4月26日夜のアナウンスで、27日の開催という、全く市民に顔を向けていない運営です。会議については、防衛省の下記のサイトにあります。有識者メンバーの名簿もここからみることができます。
「普天間飛行場代替施設建設事業に係る環境影響評価に関する有識者研究会の開催について」
 
 有識者会合は、防衛省が担当省庁となり、本土での動きとなるので沖縄が直接に動くことはなかなか難しいのですが、日本自然保護協会をはじめ、東京のNGOの方が適切かつ迅速なアクションをおこしてくれています。
 日本自然保護協会は、この第1回有識者会議が開催されたその日の4月27日に、”沖縄辺野古アセス「有識者研究会」、このまま密室での開催が続くのでは、科学的にも社会的にも信用に値しない”という有識者会議の密室性を簡潔明瞭に批判するコメントをだしています。
「防衛省で第1回会合が行われた辺野古アセス評価書の有識者研究会についてのコメント」
 
 今後、この会合の内容の公開など引き続き、要望書にもとづいた取り組みを行っていくことになると思います。
 これは、沖縄の新基地建設阻止、という闘いの文脈だけでなく、3.11以降、特に問われるようになった政府の説明責任、情報公開の義務をどのように追及していくか、という問題でもとらえるべきでもあるでしょう。政府に緊張感を持たせるためには、全国からの、世界からの注視が必要。本土のNGOや海外とも連携し、沖縄がここで何ができるか今一度、知恵をしぼらないとと感じます。

沖縄BDの防衛省への要請文は以下のとおり。
2012年4月20日

防衛大臣 田中直紀 様
沖縄・生物多様性市民ネットワーク
共同代表 伊波義安 城間勝 高里鈴代

辺野古アセス評価書補正に係わる「有識者研究会」のあり方に対する意見

 辺野古アセス(普天間飛行場代替施設建設に係わる環境影響評価)評価書に対し、沖縄県知事は、県アセス条例に係る飛行場設置事業について175件、アセス法に係わる埋立事業について404件からなる意見を提出しています。知事意見の結論は「生活環境および自然環境の保全は不可能」ということであり、辺野古における埋立事業および飛行場建設事業を認めないものとなっています。
 これに対して、野田佳彦首相は、防衛省で知事意見を精査し評価書を補正することを表明し、田中防衛大臣は、補正に関して外部の有識者による研究会を設ける方針を示しました。
 環境アセスメントでは、調査、影響予測、評価が科学的に行われ、情報公開と市民参加、意見の表明と採用が民主的に行われることが不可欠です。そのため、私たちは「有識者研究会」のあり方に対して、以下のことを要請します。

1. 「有識者研究会」には、事業および地域の特性にもとづいて、環境アセスメント手続き、ジュゴン、海草藻場、サンゴ群集、航空機騒音、沖縄の風土などに関する専門家を含めること。
2. 「有識者研究会」の目的、役割等の設置要領、構成員の名前とその専門分野、検討内容、開催場所、回数等を明らかにすること。
3. 「有識者研究会」を公開し、希望者の傍聴を認めること。また、傍聴者の発言を認め、参考にすること。
4. 「有識者研究会」の資料および議事録を速やかに公開すること。
5. 「有識者研究会」は、沖縄でも開催すること。
以上
沖縄・生物多様性市民ネットワーク
〒901-2213 沖縄県宜野湾市志真志4-24-7 セミナーハウス304号室
NPO法人「奥間川流域保護基金」事務所内TEL/FAX 098-897-0090, okinawabd@gmail.com, http://www.bd.libre-okinawa.com/


団体リスト;
沖縄・生物多様性市民ネットワーク
JUCON (沖縄のための日米市民ネットワーク)
沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック
辺野古への基地建設を許さない実行委員会
ヘリ基地反対協議会
沖縄平和市民連絡会
沖縄ジュゴン環境アセスメント監視団
沖縄環境ネットワーク
日本自然保護協会(NACS-J)
以下の2団体は個別に直接大臣に送付。
沖縄意見広告運動
環境法律家連盟(JELF)

○記者会見時に用いた花輪さんのパワーポイントです。
20120420辺野古アセス防衛省への要請記者会見(花輪)  

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<辺野古アセス>辺野古・違法アセス訴訟 集中審理(後半日程)

2012年01月29日/ 辺野古アセス

辺野古・違法アセス訴訟 集中審理(後半日程)が今週あります。

評価書も公開され、審議会でも審査委員から市民からの厳しい指摘が続いています。
その中で、集中審理の後半日程が始まります。

国側はこの裁判を入り口で退ける主張をしており、裁判自体不適法であるとしています。国側から、主尋問に反論がないのはその姿勢の現れではないか、とのこと。
2/1に証言なさる山田健吾氏は、このような裁判ができる、ということを証言します。国はこれにどのような反論をするのでしょうか。これにも反論しないのでしょうか。

前回の集中審理では、沖縄県知事の埋立許認可権の期限の前に、裁判官は判決を下すと表明しています。

砂川かおりさん(沖縄国際大学)が、「2009年に沖国大で開催されたUNEPの国際ワークショップで、米国の環境団体アース・ジャスティスのヘンキン弁護士が、闘いに勝つためには、法廷での闘いと法廷外での政治的な闘いに勝つことが重要だと発表していました。この裁判での議論が、現在進行中の辺野古アセスの問題点を洗い出し、知事の公有水面埋立の承認・不承認の判断に科学的な根拠を与える機会になることを願っています。」と以前に書かれていました。
まさに今がその時、という感じです。

お知らせ、ヘリ基地反対協議会のHPより下記に転載します。
ヘリ基地反対協議会のお知らせHPはこちら
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日時 2012年2月1日(水)~2月2日(木)

各日とも午前・午後通しての審理が予定されています。

証人尋問・原告本人尋問が行われます。 ここで私たちの主張をすべて裁判所に出すことになり、この後は結審、判決の流れになる見込みです。

2月1日(水)
10時30分~ 山田健吾氏(広島修道大学法科大学院)
14時~ 東恩納琢磨氏・渡具知智佳子氏・大西照雄氏

2月2日(木)
10時30分~ 桜井国俊氏(沖縄大学)・花輪伸一氏(世界自然保護基金ジャパン)
14時~ 真喜志好一氏

両日とも9時30分より、那覇地方裁判所向かいの公園にて事前集会を行います。
開廷30分前には傍聴券の抽選が行われる見込みです。

年末に環境アセス評価書を県庁に投げ込まれる事件がありました。 本裁判では環境アセスを最初からやり直すよう求めておりますので、裁判は引き続き行われることになります。 評価書「提出」を受けた追加の意見陳述を、桜井氏・花輪氏・真喜志氏に行っていただきます。

原告団・弁護団では相手(国)側の立場の証人として、高見沢将林氏(防衛研究所長・もと防衛政策局長)の証人尋問を要求しています。 同氏の証人採用の可否は2月に決まる見込みです。 証人採用された場合の尋問日程は、3月5日(月)を予定しています。
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photo: Yukiko Okamoto
前回集中審理時の金高弁護士と沖縄にかよいつめる花輪さん
みなさんお疲れ様です。今回もよろしくお願いします。
  

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<辺野古アセス>審査会への意見(河村雅美)

2012年01月28日/ 辺野古アセス

 私(河村雅美)は、評価書が今後、国際的な場でどのような意味を持つのかのインプットを審査会委員への意見として書きました。IUCN、世界自然遺産登録、ジュゴン訴訟、生物多様性関係など。
 このアセスは沖縄の中にとどまるものではないということを、具体的な例を出して書いてみました。
 辺野古アセス違法訴訟の報告集会で、アセスの非科学性を指摘した粕谷俊雄氏は、「この評価書が英訳されたら・・・」とおっしゃっていましたが、その可能性についても書いています。


専門家の匿名性が話題になった2009年11月UNEPワークショップ


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沖縄県環境影響評価審査会あて
普天間飛行場代替施設建設事業に係る環境影響評価書への意見
環境保全の見地からの意見

評価書の国際的影響について
「普天間飛行場代替施設建設事業に係る環境影響評価書」(以下、辺野古アセス)が、沖縄県のみの問題ではなく、国際的に注目されていること、また、この評価書の結果がどのように国際的に影響を及ぼすかについて、IUCN(国際自然保護連合)生態系管理委員会委員、国連生物多様性10年の市民ネットワーク幹事、沖縄・生物多様性市民ネットワーク事務局次長、またジュゴン訴訟の原告をサポートしている立場から審査会の委員の方々にこの機会を用いて、述べておきたい。

1. 国際的基準に達していない環境アセスという点から:匿名の専門家問題
 新基地建設予定地の辺野古・大浦湾は、世界的にも注目される生物多様性豊かな地域であり、そこには国際的な目が注がれ、そのアセスも国際的な場で評価される可能性がある(後述)。そのため、ここで実施される環境アセスは、国際的な基準に達していることが必要とされるであろう。
しかし、このアセスが匿名の専門家で進められ、その結果、アセスの重要要件である科学性を欠くことになったことは、辺野古アセスの違法性を問う「辺野古アセス訴訟」の証言者からも指摘されている。これは、辺野古アセスを国際的に通用しないものとしたと考えられる。
2009年11月に沖縄で行われたUNEP(国連環境計画)の 「環境規範と軍事活動に関する国際市民社会作業部会(International Civil Society Workshop)」では、筆者から辺野古アセスの「準備書」作成にかかわった専門家の氏名が非公開とされていることについて、海外からの参加者に各国の事情を問いかけたところ、「当然公表されるべきだ」との批判があがった。プエルトリコのニルダ・メディナ氏は、「誰が準備書にかかわるか要望できる。信頼できない人が書いた準備書は信頼できないからだ。きちんとした証拠がなければ準備書を受け入れる必要はない」と指摘した。米国ハワイのEarth Justiceデヴィッド・ハンキン弁護士は「一体誰が調査しているのか分かるためにも専門家名は公表されるべきだ。そうしないと市民の参加ができない。アメリカなら訴訟になる」と語っている(『琉球新報』「国連環境計画作業部会:普天間アセス専門家名の非公表 各国から疑問の声」2009.11.28)。
 ちなみに、辺野古新基地を使用する予定である米国のアセス文書の内容は、the Environmental Quality Improvement Act of 1970で法的に制定されており、Sec. 1502.17 list of preparersの部分で、Environmental Impact Statement(評価書にあたる)を作成した人の名前と資格(専門、経験、研究者としての訓練)の記載が義務付けられている。Sec. 1502.17 List of preparers./The environmental impact statement shall list the names, together with their qualifications (expertise, experience, professional disciplines), of the persons who were primarily responsible for preparing the environmental impact statement or significant background papers, including basic components of the statement (Secs. 1502.6 and 1502.8). Where possible the persons who are responsible for a particular analysis, including analyses in background papers, shall be identified. Normally the list will not exceed two pages.
 このような基本的な条項が欠けている国際基準に達しない環境アセスを認めてしまうことは、沖縄県、環境影響審査会の姿勢を国際的にも疑われることとなる。このアセスは適切な手続きをふんでいないものであること、そしてそれが国際的にも問われる結果となることを踏まえ、審査会委員は今後、ご審議いただきたい。

2. ジュゴン関係
1)国際自然保護連合(IUCN)勧告・決議
IUCNのジュゴンに関する勧告/決議(2000、2004、2008) では、米国政府に、環境アセスメントを完遂し保全の行動計画を策定するために日本政府と協働することを要求している。 
辺野古アセスでは、住民意見でも指摘があったにも関わらず、IUCNの勧告・決議についてジュゴンの部分に記述もせず、全く無視をしている。
IUCNの生態系管理委員会の委員として、これを見逃すことはできない。辺野古アセス手続きが進んでしまうことになれば、沖縄県もこの勧告/決議を無視したこととなる。IUCNは、世界最大の自然保護機関であり、世界遺産条約の自然遺産に関する公的な諮問機関の役割を持ち、技術的な評価・調査、登録についての助言を行う機関でもある。この評価書の沖縄の評価が、国際的な環境ネットワークの中で知られること、そして現在、琉球諸島が候補となっている世界自然遺産登録へも影響がある可能性を念頭に置いていただきたい。

2)ジュゴン訴訟
-国家歴史保存法(NHPA)の遵守手続きにおいて
この環境アセスは、米国で進行中のジュゴン訴訟に大きな影響を及ぼすこととなる。
ジュゴン訴訟は、2003年、辺野古/大浦湾への米軍基地建設が国家歴史保存法(NHPA)違反として米国で起こされた裁判である。原告は沖縄住民3名、日米の環境NGO、日本環境法律家連盟、被告は実質的に国防総省、原告代理人弁護団はアメリカの環境訴訟を専門とする弁護士事務所Earthjusticeである。この訴訟では、原告が「普天間飛行場代替施設」は米国の事業であり、建設の手続きがアメリカの法律のNHPAに違反していることを主張し、2008年原告が勝訴した。判決では、カリフォルニア北部地区合衆国連邦地方裁判所が、米国国防総省は、日本政府と建設計画を策定する際にNHPA402条を遵守していないと裁決し、国防総省が、軍事基地建設がジュゴンの文化的・歴史的価値に与える影響を考慮にいれることにより、NHPAを遵守することを命令した。
 国防総省はNHPAを遵守するための手続きにおいて、ジュゴンの文化的・歴史的価値への悪影響の回避、緩和を検討することになる。その過程では、国防総省が、日本政府(沖縄防衛局)のアセスを精査するプロセスがあり、評価書は、辺野古アセスがNHPAを遵守するための正当性を持つアセスか否かが問われることになると考えられる。
-米国海洋哺乳類委員会(MMC)における検討
NHPA法の下でジュゴン問題に関わる機関は、国防総省だけではない。米国海洋哺乳類委員会(MMC)もまた、ジュゴン訴訟に関わってくることになる。
2009年12月、沖縄から吉川秀樹氏と、原告である東恩納琢磨氏が、米国の環境NGOである生物多様性センターの代表と、MMCの年次総会に参加した。沖縄からの代表者2名はジュゴン訴訟、日本の政治状況、沖縄におけるジュゴンの文化/歴史的価値、および基地建設がジュゴンに及ぼす影響の懸念について発表している。その2009年の年次報告において、MMCはこの2名の発表に対して以下のような回答をした。
「もし、移設計画の検討後、計画案に変更がなければ、MMCは国防総省の
NHPA法の下でのジュゴンの影響に関する分析結果が入手次第、それを検討し、
コメントをする。」
MMCは、この回答どおり沖縄防衛局のアセスを検討し、それに対してコメントをする可能性がある。MMCの検討とコメントには法的拘束力はないが、辺野古アセスの評価書が国際的な場で扱われる可能性が考えられる。

 このように、ジュゴンに関する部分は、国際的な場でアセスを評価される可能性がある。

3 生物多様性の面から
 沖縄は、沖縄・生物多様性市民ネットワークが、2010年に名古屋で行われた生物多様性条約第10回締約国会議(CBD-COP10)に対して積極的に取り組み、辺野古・大浦湾の米軍基地建設に関して、アピールをした。
 その結果、COP10における「国際生物多様性先住民族フォーラム」の最終声明で、「辺野古・大浦湾への米軍基地建設への憂慮」が示された。また、2011年5月16-27日に国連本部(ニューヨーク)で開催されていた国連先住民問題常設フォーラムには、沖縄・生物多様性市民ネットワークが市民外交センターなどと、辺野古・大浦湾への基地建設問題を盛り込んだ共同声明を提出した。この問題は生物多様性条約や国連関係の会議で今後言及されることとなっていくことが考えられる。
 生物多様性条約では、人権の問題も重視されており、強硬な方法で提出された評価書については、その部分の追及も行われることが予想される。

 このように、辺野古アセスは沖縄県内、日本国内の問題に限られたものではない。それは、この辺野古・大浦湾の自然環境が世界的に重要なものであるというだけではなく、国際的な場で議論されるものであること、そしてそのアセスへの姿勢が沖縄県の姿を問われるものであることを述べ、審査会の委員の先生方には、このアセスが体を成していないということから、アセスのやり直しの英断を提言したいと思う。

IUCN生態系管理委員会委員
国連生物多様性10年の市民ネットワーク幹事
沖縄・生物多様性市民ネットワーク事務局次長

河村 雅美

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<辺野古アセス>審査会への意見(吉川秀樹)

2012年01月28日/ 辺野古アセス

先日の辺野古アセスに関する県の審査会へ、以下の意見を提出しました。

ジュゴンに関しての「評価書」の基本的な問題は、他にも多くの人が指摘してくれるだろうと考えたので、ちょっとちがう感じで書こうとしたら、本当にちょっとちがう感じになってしまいました、、、。

でも一応、これからこの「評価書」が、ジュゴン訴訟やMMC(米国海洋哺乳類委員会)などを通して、国際的な目に晒されるということを意識して書いています。  吉川秀樹


評価書の中のジュゴン


環境保全の見地からの意見:ジュゴンについて

沖縄防衛局の「評価書」は、その調査結果を通して、新たな米軍基地の建設予定地の辺野古/大浦湾が、絶滅危惧種であり国内外の法や条約で保護されているジュゴンの重要な生息地であることを改めて証明した。特に「事後調査」により 、辺野古沖にジュゴンが確認されたことや、ジュゴンの餌場である海草藻場の分布・生育状況が季節や年次ごとに変化することが確認されたことは、沖縄本島の沿岸の大半を対象とした包括的なジュゴンと海草藻場の保全の必要性が改めて示されたといえる。

しかし一方で評価書は、その調査結果を以てしても、巨大な基地の建設や運用のジュゴンへ影響はない、また影響があっても保全措置により影響は避けられると予測・評価している。辺野古前にある沖縄本島内最大の海草藻場の消滅も、オスプレーの飛行や工事や米軍の船舶の航行も、ジュゴンには影響がないとしている。これはまさに「基地建設ありき」の論理により評価書が作成されているとしかいいようがない。

私が今回沖縄県の環境アセス審査会に検証して頂きたいことは、「ジュゴンへの影響なし」という結論を示すために、評価書が海外の研究や保全措置を、そのコンテクストや目的を無視して引用しているという点である。この点を追求・検証することは、このアセスがいかに科学性を無視したものであるかを示すことに繋がる。同時に、国際的にも注目されている今回のアセスにおいて、沖縄県のアセス審査委員会が、アセス制度の一つの柱である科学性を守ることにより、沖縄の環境の保全と人々の暮らしを守るという役割を果たすことになると考える。

以下の2点について検証して頂きたい。

1)評価書の「予測結果」「騒音」「Cジュゴンに対する水中音による影響」(1−16−211)の項目では、オーストラリアのモートン湾におけるジュゴンを対象にした Hodgsonの博士論文(2004)から、ピンガー(信号発信器)に関する議論が引用されている。そして「ピンガーから発信した音圧レベル133dB(音源より1m)の音(周波数10kHZ)は、ジュゴンの行動に有意な変化を与えないことが確認されています」としている。

Hodgsonの同研究と、タイ・リボン島周辺海域におけるジュゴンの鳴音を扱った日本水産資源保護協会の研究をもとに、評価書は「作業船の船舶騒音による水中音圧のレベルは、ジュゴンの利用頻度の高い範囲ではジュゴンに影響を及ぼす可能性はほとんどない」としている。そして「杭打ち工事の海中土木工事には、同時に施工する箇所数の制限や極力騒音発生の少ない工法を使用するなどの対策」をしており、工事中の水中音がジュゴンの行動に及ぼす影響はないと予測,評価している。

しかしHodgsonの同論文におけるピンガーに関する議論は、漁網によるジュゴンの混穫を避けるためにビンガーが有効であるかどうかを検証したものである。船舶の音については、同論文のピンガーに関する部分では触れられていない。

Hodgsonが調査結果(データ)から提示する結論は、10kHZのピンガーによっては、ジュゴンの行動に影響を与えることはなく、漁網による混穫を避ける手法にはかならずしも適していない、ということである(P199)。

沖縄防衛局は、なぜこのHodgsonの研究のコンテクスや目的を無視し、ピンガーに関する議論を、作業船の騒音や工事中の水中音がジュゴンに与える影響はないという議論に使ったのか。アセス審査会は沖縄防衛局の論理の根拠を検証して頂きたい。

また、もし評価書が論じるように、船舶の水中音がジュゴンの行動に影響をあたえないならば、船舶の接近に対して避難行動をとることもなく、船舶との衝突(boat strikes)が起こるという可能性も考慮しないといけないはずである。

ちなみにHodgsonは、同論文の主要な議論の一つとして、ジュゴンにとっては、船舶との衝突が、船舶からの音やピンガーの影響よりも最大の脅威である、と述べている(p.xi)。

なぜ沖縄防衛局は、Hodgson の同論文を引用しておきながら、工事中や運用に使用される船舶の種類やサイズ、航行のルートや頻度をさらに具体的に示し、船舶とジュゴンの衝突の可能性を予測し、評価しないのか。アセス審査会は検証して頂きたい。


2)基地の存在・供用における影響の予測の「船舶の航行」(6−16−226)の項目では、「飛行場時節の供用時には、航空機用燃料を運搬するタンカーが月1回程度、ヘリコプター等が故障した場合の輸送船が年1回程度来航」するとしている。また船舶は「大浦湾西側を航行する計画」であり、「衝突等の影響は殆どない」としている。

そして「環境保全措置の検討」(6−16−231)において、「オーストラリアのモートン湾海洋公園で導入されている船舶の制限速度(10ノット)を参考に設定する方針」を掲げている。

しかしこのクイーンズランド州のモートン海洋公園で適用されている船舶の制限速度への言及は、唐突感が否なめず、また米軍の船舶に対する制限速度の設定がどれだけ現実的なのか、ジュゴンへの影響を緩和するのに役立つのか非常に不透明である。

モートン湾海洋公園は、最長125Kmの地点をもち、3400㎢という広大な地域である。ラムサール条約に登録されている湿地も含まれ、海洋国立公園、保全公園、生息地保護区、一般利用の4種類のゾーニングが設定されている。つまり、環境保全への取組みという点から、米軍基地建設予定地の辺野古/大浦湾の現状とは大きく異なるといえる。

またそこには約600〜800のジュゴンが棲息しているといわれており、ジュゴンと亀の保全のために、船舶の制限速度を設けた2種類の地域「GO slow area for dugongs and turtles」がある。そのうちの一つが、8メートル以上の船舶に対して、10ノットの制限速度を設けている地域「Go slow area for dugongs and turtles(>8m)」である。ただしこのGo slow area for dugongs and turtles(>8m)を利用する船舶は、殆どやエコツアーや地域の人々の移動のための船舶であり、沖縄防衛局が予定している大型の燃料輸送船などは含まない。(もう一つの制限区域「Go slow area for dugongs and turtles」では、船舶はoff the plane or in displacement modeで航行しなければならず、エンジン動力のウォータースポーツ(motorized water sports)は禁止されている)。

沖縄防衛局は、どのような根拠でこの「モートン湾海洋公園」の10ノット制限を、
基地の存在・供用時の米軍の船舶に対して設定使用としているのか。運用される米軍船舶の大きさや数、航行の頻度やルートの情報も含めて、アセス審査会は検証して頂きたい。

さらには、もしこの10ノットの速度制限を参考にして制限速度を設定するのならば、なぜ工事期間中の工事船舶についても設定しないのか。もし設定したならば、工事期間にどのような影響がでるのかも検証して頂きたい。



以上の2点を検証するだけでも、いかにこの評価書の予測・評価が「基地建設ありき」で作成されているかが分かるであろう。

私はこのアセスから導き出される正しい答えは一つであると考える。それは、1)新たなる米軍基地建設は、ジュゴンを含む豊かな環境やそこに住む人々に多大なる影響を与える。2)それゆえ基地は造らせることはできない。

環境アセス審査委員会は、アセスの科学性と民主性の柱にのっとり、その威信をかけて、正しい答えがでるまで、幾度も幾度も沖縄防衛局にアセスのやり直しを突きつけるべきだと考える。

以上

ジュゴン保護キャンペーンセンター 国際担当
沖縄・生物多様性市民ネットワーク 事務局長
吉川 秀樹


  

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辺野古アセス:審査会1/27の次は1/31(火)!

2012年01月26日/ 辺野古アセス

審査会の案内です。

*****************県の案内はこちら

平成23年度沖縄県環境影響評価審査会開催状況

平成23年度第12回沖縄県環境影響評価審査会

○日時:平成24年1月31日(火) 10時00分~12時00分

○場所:カルチャーリゾート フェストーネ(℡ 098-898-1212)
     (宜野湾市真志喜3丁目28番1号)
     
○議題:普天間飛行場代替施設建設事業に係る環境影響評価書について

※留意事項
・今回の審査会の傍聴席数は100席程度を予定しておりますが、会場の広さの関係で、入場できない場合もありますので、ご承知おきください。

・駐車場は、駐車台数が限られており混雑が予想されますので、お乗り合わせ又は公共交通機関をご利用くださいますよう、お願い申し上げます。

問い合わせ先:沖縄県環境生活部環境政策課 TEL 098-866-2183
**********************************
  

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辺野古アセス:評価書に意見書をだそう!

2012年01月26日/ 辺野古アセス

 さて、勝ち取った機会、市民が意見を出せる機会を最大限に生かしましょう!

 


評価書のジュゴンと海亀 photo:Yukiko Okamoto

このジュゴンと海亀が仲良く、いつまでも戯れる海であるように...


 以前もご紹介しました「沖縄ジュゴン環境アセスメント監視団」が呼びかけています。また、意見を集約し、市民の熱い思いが確実に厳しい知事意見につながるよう、働きかけてくれますので、出した意見を下記のとおり、監視団にお寄せください。
 
  意見書の材料はもちろんアセス監視日誌
  それからProject Disagreeが意見書書くためのまとめ記事をつくってくれました。沖縄BDの記事もあげてくれています!

辺野古アセス「評価書」監視日誌より以下、転載します。-----元記事はこちら
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
「沖縄ジュゴン環境アセスメント監視団」からの呼びかけです。
辺野古のアセスにとり組んできた、「沖縄ジュゴン環境アセスメント監視団」からの呼びかけを掲載します。

辺野古アセス『評価書』へ意見を出して、沖縄県を励まそう!

 名護市辺野古の豊かな海を埋め立てて米軍のための新しい基地をつくる計画。沖縄では、名護市民、名護市長、県議会、県知事も、みんなNOと言っています。にもかかわらず、日米両政府は、むりやりに建設を強行しようとしています。

 この基地建設が環境にどのような影響を与えるかを調べる「環境アセス」の手続きが、現在、国によっておこなわれています。最終段階の「評価書」には、県知事が意見を述べることになっています。

 辺野古の環境アセスで国は、建設をむりやり進めるために、とても非科学的な評価書を出し、辺野古の海の自然を過小評価。また、危険な飛行機オスプレイの配備など建設に都合の悪いことを隠し続けてきました。

 いま、沖縄県は、知事意見を出す前に「評価書」への県民の意見を募集しています。「辺野古への基地建設は絶対だめだ」という県民のたくさんの思いが強い県知事意見として生かされるように、わたしたちの思いを沖縄県に伝えましょう!

★「評価書」への意見を出すには…

1 審査会に意見を出す
(1)アセス審査会での発言希望者は、意見書を15部用意し、1月27日の審査会会場(宜野湾市真志喜・カルチャーリゾートフェストーネ(℡ 098-898-1212))にて、審査会の開催(午前9時半)前に事務局へ提出するか、1月26日(木)午前中まで(必着)に、審査会事務局へ郵送、FAX又はE-mailで提出します。

(2)発言は希望しないが審査会への意見書の提出を希望する方も、1月26日(木)午前中まで(必着)に、審査会事務局へ意見書を提出。提出された意見書は、事務局が各委員に配付します。

2 沖縄県知事に意見を出す
沖縄県環境政策課による住民等の意見の受け付けは、2月3日(金)必着です。

【意見提出先】
〒900-8570 沖縄県那覇市泉崎1-2-2
沖縄県環境政策課環境政策課(環境評価班)あて
FAX:098-866-2308
E-mail:aa025003[アットマーク]pref.okinawa.lg.jp

★意見書の書式:上記のリンク先をひらくか、掲載のPDFを参照ください。

★『評価書』は沖縄防衛局のHPに掲載されています。 http://www.mod.go.jp/rdb/okinawa/kakubu/03tyoutatubu/tyoutatubu.html

★紙媒体で『評価書』をお読みになりたい方は、アセス監視団メンバーの建築家・真喜志好一さんの事務所で読むことができます。電話で確認のうえお越し下さい。(那覇市久米、TEL 098-863-7091)

【おねがい】
みなさんが送った意見書や励ましハガキのコピーを、「沖縄ジュゴン環境アセスメント監視団」にもお送りください。お名前や住所などの個人情報を伏せたうえで、どのような意見がどれくらい集まったのかを集約し、強い知事意見が出されるための働きかけに役立たせていただきます。

★意見書・ハガキのコピーの送り先
沖縄ジュゴン環境アセスメント監視団(団長・東恩納琢磨)
FAX 098-885-0866
E-mail river[あっとまーく]ryukyu.ne.jp
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::  

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辺野古アセス:第2回審査会の案内

2012年01月25日/ 辺野古アセス

辺野古アセス審査会、第二回の開催案内です。

沖縄県庁環境政策課の案内は以下のとおりです。

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平成23年度沖縄県環境影響評価審査会開催状況
http://www3.pref.okinawa.jp/site/view/contview.jsp?cateid=68&id=24131&page=11

平成23年度第11回沖縄県環境影響評価審査会
○日時:平成24年1月27日(金) 09時30分~11時30分
○場所:カルチャーリゾート フェストーネ(℡ 098-898-1212)
     (宜野湾市真志喜3丁目28番1号)
○議題:普天間飛行場代替施設建設事業に係る環境影響評価書について

※留意事項
・当日は、審議に先立ち、一般の方から意見を聴くこととしております。その方法につきましては、こちらをご覧ください。
・今回の審査会の傍聴席数は100席程度を予定しておりますが、会場の広さの関係で、入場できない場合もありますので、ご承知おきください。
・駐車場は、駐車台数が限られており混雑が予想されますので、お乗り合わせ又は公共交通機関をご利用くださいますよう、お願い申し上げます。

問い合わせ先:沖縄県環境生活部環境政策課 TEL 098-866-2183
----------------------------------
  

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辺野古アセス第1回審査会の報道やレポート

2012年01月25日/ 辺野古アセス

○沖縄タイムス
普天間アセス、審査会始まる 未明の搬入に批判(2012.1.19)
米軍普天間飛行場の移設に向けた環境影響評価(アセスメント)手続きで、評価書の内容について専門家から意見を聞く県のアセス審査会(宮城邦治会長)が19日午後、西原町のエリスリーナ西原ヒルズガーデンで始まった。
 宮城会長は冒頭、事業者である沖縄防衛局が評価書を未明に搬入するという手法について「審査会の会長、県民の一人として憤りを禁じ得ない」と厳しく指摘。「日本政府、沖縄防衛局は将来に禍根を残すことがないよう、誠意を持って意見を受け止めてほしい」と要望した。
 傍聴席には80人以上の市民らが詰めかけ、審議を見守った。審査会は早ければ来週にも2度目が開かれる見通し。2月上旬までに数回開かれる予定で、環境保全の見地から意見をまとめ、仲井真弘多知事に答申する。
 知事は飛行場設置に関する意見提出期限の2月20日までに、審査会の答申を踏まえ、最後の意見を述べる

○琉球新報
アセス審査会 後出し、変更に批判厳しく(2012.1.20)
県アセス審査会の初会合は、普天間飛行場代替基地への垂直離着陸輸送機MV22オスプレイ配備を評価書で初めて明らかにしたことなど、沖縄防衛局の“後出し”の手法に強い批判が噴出した。環境影響を過小評価していると読める内容に論理矛盾を指摘する意見も出され、各分野で厳しい意見をつけた答申が予想される。
 評価書は総合評価として、環境への影響を「やむを得ず出る」としつつも「影響の程度および範囲は、評価の基準とした各種指標のなかにおおむね収まっており、環境保全上、特段の支障は出ない」と判断している。これに対し、委員から厳しい意見が相次いだ。

 堤純一郎副会長(琉大教授)は「これだけ大きな埋め立て地を造って、海流が変化しないわけはない。小学生でも分かることで、環境へ影響を及ぼさない、あるいは限定的だと評価すること自体間違っている」と厳しく批判。宮城邦治会長(沖国大教授)も審査会終了後、記者団の質問に「まだ細かく精査していないが、事業を前に進めたいという防衛局の意志の方が非常に強く表れた評価になっていると思う」と指摘した。
 今回、評価書でオスプレイ配備が明示されたほか、準備書段階で台形で示されていた飛行場周辺の飛行経路を楕円(だえん)形に変更した。それに伴い周辺集落の騒音予測も変化している。
 本来、アセス手続きは「準備書段階でアセスメントが終わり、(知事らが)意見を述べて問題があれば修正し評価書が出る」(堤副会長)流れだ。「評価書は準備書から大きな変化があってはいけない」(同)とされる。県環境影響評価条例で知事意見期間を45日と短いのは、その考えを前提にして設定されているとみられる。
 しかし、今回、最終段階に来て大きな変更が次々と示された。審査会は「時間の中でやらざるを得ない」(宮城会長)との姿勢だが、評価書自体の形骸化の指摘は免れない。(内間健友)


その他の報道やレポートは、辺野古アセス「評価書」監視日誌の
 「19日の『評価書』報道」
 「19日の本土紙報道」
 沖縄オルタナティブメディアの「えせアセスが明白に 辺野古アセス評価書審査会第1回」2012-01-21
などを参照してください。
   

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New ブログご紹介:辺野古アセス「評価書」 監視日誌

2012年01月25日/ 辺野古アセス

  ブログ、辺野古アセス「評価書」監視日誌がたちあがっています。
    こちら→http://henokoassess.ti-da.net/
  

    「辺野古アセス「評価書」 監視日誌」
辺野古新基地建設の環境アセス、最終段階の「評価書」は、昨年末の仕事納めの日の未明に、沖縄防衛局が沖縄県に無理矢理押し付けてきました。「評価書」の中身が公開され、みんなの意見が、知事意見に反映されていきますよう、県民目線で辺野古アセス「評価書」をチェックしていくための情報を適宜アップします。

 沖縄BDのブログでも、これまでのアセス経過について記事をあげてきましたが、今後の情報はこちらでチェックしていただければと思います。こちらでも、随時、転載する予定です。
 
 この「評価書」段階という、動かせそうもなかった制度の中で、市民は、制度的義務のない沖縄防衛局の評価書の公開、審査会への意見提出、県知事への意見提出という機会を勝ち取っています。

 辺野古・大浦湾の自然、人々の暮らし、文化を守り、次世代へ引き継ぐため、この機会を十分に生かしていけるように、こちらのブログをぜひチェックしてください。

  

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<辺野古アセス>沖縄防衛局が評価書をウェブにアップ

2012年01月18日/ 辺野古アセス

 沖縄防衛局は、19日に行われる審査会の前日に評価書をウェブにアップしました。
 
 沖縄防衛局調達部関係のページに要約書と全文がアップされています。
 http://www.mod.go.jp/rdb/okinawa/kakubu/03tyoutatubu/tyoutatubu.html
 
 制度的に義務化されていない公告・縦覧を引き出したことは、みんなの取り組みの1つの成果です。
 沖縄県も制度的にない、意見聴取の機会を設けることを約束しています。

 制度にないことが、ひとつひとつ実現しています。
 
 あしたの審査会、笑顔で集まり、沖縄県と審査会の先生を見守りましょう。
----------------------------------------------------------------------------------
平成23年度第10回沖縄県環境影響評価審査会

○日時:平成24年1月19日(木) 13時30分~16時30分
○場所:エリスリーナ西原ヒルズガーデン(℡ 098-946-5555)
      (西原町字津花波431)
------------------------------------------------------------------------------

 

こんなページなんですよ。
  

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辺野古違法アセス訴訟:集中審理動画(1-3日目の様子)

2012年01月18日/ 辺野古アセス

辺野古アセス訴訟集中証拠調べの動画です。

○辺野古違法アセス訴訟 集中証拠調べ1日目
"沖縄県名護市の東海岸・辺野古(へのこ)の海を埋め立てて米軍のための飛行場をつくる辺野古新基地建設計画。
この基地建設が、環境にどのような影響を与えるのかを、調査、予測し、環境に負荷をあたえないような事業にしていくための環境アセスメントを、沖縄防衛局が行っている。
この辺野古アセスが、最初の方法書の段階から、違法な行為を重ねてきたことを訴えている「辺野古違法アセス訴訟」(原告622人)の、集中証拠調べが、2012年1月11­日から13日まで連続して行われる。
1日目に証言に立つのは、桜井国俊氏(沖縄大学教授、環境学)、花輪伸一氏(元WWFジャパン)のお二人。
公判前の事前集会のもようと、公判後の傍聴者のコメントです。"


○辺野古違法アセス訴訟 集中証拠調べ2日目
2012年1月12日(木)
辺野古への米軍新基地建設計画の環境アセスが違法であることの確認を求めた「辺野古違法アセス訴訟」。3日間連続で開催される集中証拠調べの第2日の様子。
本日証言台に立つのは、四人。
・安部真理子氏(専門家証人・日本自然保護協会、サンゴ専門家)
・真喜志好一氏(原告・沖縄ジュゴン環境アセスメント監視団)
・山内繁雄氏(専門家証人・宜野湾市基地政策部部長)
・安次富浩(原告・ヘリ基地反対協)
公判前の事前集会のもようと、公判後のコメントです。



○辺野古違法アセス訴訟 集中証拠調べ3日目
沖縄県名護市の東海岸・辺野古(へのこ)の海を埋め立てて米軍のための飛行場をつくる辺野古新基地建設計画。
この基地建設が、環境にどのような影響を与えるのかを、調査、予測し、環境に負荷をあたえないような事業にしていくための環境アセスメントを、沖縄防衛局が行っている。
この辺野古アセスが、最初の方法書の段階から、違法な行為を重ねてきたことを訴えている「辺野古違法アセス訴訟」(原告622人)の、集中証拠調べが、2012年1月11­日から13日まで連続して行われた。

3日目のこの日は「ジュゴン・スペシャル・デー」。
午前中に粕谷俊雄氏(海洋哺乳類専門家)、細川太郎氏(ジュゴンネットワーク沖縄)、午後に吉川秀樹氏(ジュゴン保護キャンペーンセンター/沖縄生物多様性市民ネットワー­ク)の3名が証言した。

事前集会のもよう、公判後のコメント、報告集会(今後の訴訟の予定など)のもようをお伝えします。
  

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沖縄ジュゴン環境アセスメント監視団の要請文・声明

2012年01月17日/ 辺野古アセス

 辺野古アセスの評価書への取り組みの中で、県内で重要な役割を果たしてくれているのが、「沖縄ジュゴン環境アセスメント監視団」です。
 勉強会を主催したり、意見書を集めて集約した冊子をつくったり、要請をしたり,,,と方法書、準備書の時も私たちをリードしてくれました。
 これから審査会が始まり、「知事に厳しい意見を書かせる」という目標に向かってイニシアチブをとってくれる監視団。
 私たち沖縄BDは、監視団と連携をとり,生物多様性や条約の視点から、このアセスに取り組んで行きたいと思っています。
 
 ご紹介が遅れましたが、評価書が県に受理された後、1月6日に迅速に提出されたアセス監視団の県への要請文と、日本政府、防衛省、沖縄防衛局に向けて出された声明です。



環境政策課への提出photo: Yukiko Okamoto

○沖縄県知事宛への要請文
----------------------------
沖縄県知事 仲井真弘多 殿
2012年1月6日

沖縄防衛局による辺野古・環境影響「評価書」の持込みに関する要請

〒902-0061 沖縄県那覇市古島 1-14-6 教育福祉会館 407 号
沖縄ジュゴン環境アセスメント監視団
団長 東恩納琢磨
TEL 098-885-3008 FAX 098-885-0866

 日本政府・防衛省・沖縄防衛局は辺野古における海上基地建設のための違法な環境影響評価「評価書」を12月28日未明4時、真部朗沖縄防衛局局長の指揮で沖縄県庁の守衛室に持ち込んだ。 この「評価書」の持込みは、沖縄県議会の全会一致の決議、県民世論、沖縄選出7名の国会議員の抗議声明、大田昌秀、稲嶺惠一県知事経験者を含む有識者19名の声明なども無視した暴挙である。
 今回の評価書の県知事への送付という行為が、「凶悪犯罪」であると政府自身は自覚していた。そのことは、2011年11月28日夜、那覇市内での報道陣との非公式の懇談会で、評価書提出の時期を問われた田中聡前沖縄防衛局長は、女性を乱暴することに例えて、「これから犯す前に『犯しますよ』と言いますか」と発言したことに現れている。翌11月29日には同氏を更迭し、12月18日に後任に真部朗氏を発令した。真部氏は、2008年1月から2011年8月まで、沖縄防衛局長として辺野古の違法アセスを進めた責任者であるばかりか、東村高江のヘリパッド建設を強行してきた人物である。

 ところで、12月28日に違法に持ち込まれた「評価書」は、条例違反であるばかりか、1 月5日には、アセス法に定められた方法書に対する住民、知事意見、事業者の見解が欠落するなど、重大な欠陥があったことが判明し、防衛局は 1 月6日に「第4章追加分」なる書類を提出した。しかし、「評価書」の第4章とこの追加分はタイトルも整合せず、「評価書」の欠落が正しく補正されたとは言えない。県は12月28日に持ち込まれた「評価書」そのものを修正のうえ、再提出するよう沖縄防衛局に求めるべきである。

今回の「評価書」についての2011年12月28日付の防衛省の記者向けブリーフィング資料によれば、方法書、準備書の事業内容とは大きく異なっている点がある。それを3点指摘する。

・ 対象航空機としてオスプレイを記した(ブリーフィング資料3頁)
・ 飛行経路を台形からレーストラック型にした(ブリーフィング資料4頁)
・ ジュゴンについて、H21~22年度の自主調査も含め、3カ年以上(複数年)の調査とした(ブリ
  ーフィング資料9頁)

 これらは、方法書に対する知事意見で、次のように既に指摘していたことである。

・対象事業に係る飛行場の使用を予定する航空機については、
 想定されるものも含めて具体的な   機種及び数を明らかにすること。(準備書 4-32)
・代替施設の運用については、次の通り明らかにすること。
 ア航空機の機種別の運用の方法(飛行経路・・以下略・・)         (準備書 4-32)
・ジュゴンについて・・中略・・生活史等に関する調査を複数年実施すること。
                                             (準備書 4-47)

 この知事意見に対し、準備書では「事業者の見解」をはぐらかし、さらに今回、知事意見と事業者との応答を評価書から抜け落としたことには、「アセスを形式的に適用して、何とかクリアしようとするごまかしの姿勢も見える。アセス制度の趣旨に沿うものではない」(倉阪秀史・千葉大教授談・琉球新報 2012 年 1 月 6 日、26 面)と学者も指摘している。以上のことを踏まえ、次の2点を要請します。

1・追加されたファイルを、たとえば、方法書への意見と見解、準備書への意見と見解の順に綴り 直して再提出を求め、目次も作り替えさせて読み易くさせること。
2・沖縄県民の将来に、重大な影響を与える事案であるから、制度化された環境影響評価審査会の公開だけではなく、評価書の早期の公開、公聴会などを開き、県民と問題点を共有すること。
以上


○防衛省への声明文
--------------------------------
総理大臣 野田佳彦 殿
防衛大臣 一川保夫 殿
沖縄防衛局長 真部朗 殿
2012年1月6日

違法な環境影響「評価書」の持込みに抗議する声明


〒902-0061 沖縄県那覇市古島1-14-6 教育福祉会館407号
沖縄ジュゴン環境アセスメント監視団
団長 東恩納琢磨
TEL 098-885-3008 FAX 098-885-0866

 日本政府・防衛省・沖縄防衛局は辺野古における海上基地建設のための違法な環境影響評価「評価書」を12月28日未明4時、真部朗沖縄防衛局局長の指揮で沖縄県庁の守衛室に持ち込んだ。この「評価書」の持込みは、沖縄県議会の全会一致の決議、県民世論、沖縄選出7名の国会議員の抗議声明、大田昌秀、稲嶺惠一県知事経験者を含む有識者19名の声明なども無視した暴挙である。
 今回の評価書の県知事への送付という行為が、「凶悪犯罪」であると政府自身は自覚していた。そのことは、2011年11月28日夜、那覇市内での報道陣との非公式の懇談会で、評価書提出の時期を問われた田中聡前沖縄防衛局長は、女性を乱暴することに例えて、「これから犯す前に『犯しますよ』と言いますか」と発言したことに現れている。翌11月29日には同氏を更迭し、12月18日に後任に真部朗氏を発令した。真部氏は、2008年1月から2011年8月まで、沖縄防衛局長として辺野古の違法アセスを進めた責任者であり、東村高江のヘリパッド建設を強行してきた人物である。この度の評価書の持ち込みは、凶悪犯罪を実行に移しただけでなく、持ち込まれた「評価書」も、方法書に対する住民、知事意見、事業者の見解を意図的に抜かしていた。この一連の事実は、沖縄県民無視の姿勢を如実に示した証であろう。
 環境アセス法を無視して自公政権下で行われてきた「凶悪犯罪」としてのアセス作業。普天間は「少なくとも県外移設」として政権交代を果たした民主党が「凶悪犯罪」のアセス作業を引き継ぎ、沖縄県知事に不完全な「評価書」を押し付けたことに強く抗議する。

 これまで日本政府が行ってきた環境アセス法を無視した行為を時系列で指摘する。

 2007年5月18日から、海上自衛隊・掃海艇「ぶんご」まで投入して、違法な環境現況調査を強行した。この行為は8月14日に縦覧した「方法書」手続前の違法調査であり、夜間の手荒い調査によってジュゴンの生息環境が乱された。

 2007年8月14日に縦覧された「方法書」に示された台形の飛行ルートは虚偽であった。米軍は台形ではなく、楕円形に飛ぶとしており、今回の「評価書」で沖縄防衛局は楕円形に書き直したらしいが、「方法書」に記した台形の飛行ルートのウソは消せない。

 また、防衛省が飛行場を作るときのアセス省令第二条(方法書の作成)には、飛行場の使用を予定する航空機の種類 、第十八条 (準備書の作成)においては、航空機の「種類及び数」を記すことになっている。沖縄県知事も「想定されるものも含め具体的な機種及び数を明らかにすること」と方法書に対する知事意見で述べている。
 1996年11月に、日本政府が米軍にオスプレイ配備を隠すように要請した文書がある。それにもかかわらず、オスプレイ配備は準備書にすら示さなかった。「評価書」には記していると報じられているが、方法書、準備書には示さなかったウソは消せない。

 2008年6月、キャンプ・シュワブ内で、兵舎等の建物の工事が始まった。これらの工事は、飛行場建設のために行われる一連の土地の形状の変更であり、工作物の新設及び増改築なのであるから、アセス法の手続に乗せるべきであった。他に環境影響評価(法)を専門に研究している学者及び日本自然保護協会、世界自然保護基金ジャパン等、多数の批判があることは周知の事実である。

 自公政権が進めたアセス手続きで、最初の文書「方法書」は環境影響を小さくみせた「ダミー案」とも言えるものであった。その「方法書」縦覧後の二度にわたる「追加修正資料」、そして「準備書」では、係船機能付き護岸など、後出しの事業が示された。自公政権によるこれらの県民騙しを継承するのではなく、新政権は、県民世論にしたがって、辺野古建設を断念すべきである。
 その上で、米国に「辺野古断念」を伝えることが新政権の使命であるにもかかわらず、対米従属のみを考えた「評価書」を沖縄県知事に押し付けたことに強く抗議する。
 また、国内のアセス訴訟や、米国での「ジュゴン訴訟」など多方面の活動で、「辺野古断念」のみならず「高江ヘリパッド断念」を日米両政府から勝ち取る決意を表明する。           
以上
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<辺野古アセス>環境省那覇自然環境事務所に審査会参加要請

2012年01月17日/ 辺野古アセス

 沖縄・生物多様性市民ネットワークは、1月16日、環境省那覇自然環境事務所長に、1月19日に行われる環境アセス審査会への参加を要請する文書を提出しました。

 環境アセスの専門家に「これがアセスとして認められれば、アセス制度は死んだと思う。」と批判され、違法性を訴訟で訴えられるほどの辺野古アセスの状況を環境省に把握してもらいたい、そして環境省が行ったジュゴンの調査結果もいれられている辺野古アセスを環境省に評価してもらいたい、と私たちは考えています。
そこでまず、常日頃から沖縄の豊かな自然環境の保全に従事している那覇自然環境事務所の方々に、アセス審査会を傍聴してもらうことを要請しました。
 以下、その要請文です。

 皆様からもぜひ参加要請をしていただければ、と思います。
     那覇自然環境事務所:TEL 098-858-5824 FAX 098-858-5825
---------------------------------
2012年1月16日

環境省那覇自然環境事務所長
植田明浩殿

辺野古環境アセス評価書に関する沖縄県アセス審査会への参加の要請

沖縄・生物多様性市民ネットワーク
事務局長 吉川 秀樹 

  沖縄防衛局が、環境アセスメント制度の必須の要素である科学性と民主性を無視し、辺野古・大浦湾への米軍基地建設計画に関する辺野古アセスを強引に押し進めるなか、沖縄県は1月19日(木)に環境アセス審査会を開催する。今回のアセス審査会においては、「評価書」を中心に環境アセス全体についての総括的な議論が行われるであろう。沖縄県はすでに「評価書」への住民・市民意見を受け付け、知事意見に反映させる方針を示しており、アセス審査会と知事意見への注目は高い。

 同時に私たちは、環境アセス法とその制度を管轄する環境省が、辺野古アセスに対し「手続きを踏んでいる」との立場から容認してきたことを懸念している。特に沖縄の自然環境保全のために、環境省那覇事務所を中心に様々な取組みを行い、成果をあげてきた事実と、環境省のこれまでの辺野古アセスに対する姿勢のギャップに対して懸念を持っている。

環境省は辺野古アセスをどのように評価するのか。今回の沖縄県の住民・市民意見を知事意見に反映させるという判断をどのように受け止めるのか。IUCN(国際自然保護連合)勧告・決議、「ジュゴン訴訟」、そして昨年行われた生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)におけるIIFB(生物多様性に関する国際先住民族フォーラム)の最終声明に代表されるように国際的にも注目されてきた辺野古アセスに対する環境省の立場が今まさに問われているといえる。

私たちは今回の環境アセス審査会へ、環境省那覇事務所が参加をし、辺野古アセスの状況を直接把握し、沖縄防衛局が行ってきた環境アセスに対しての再評価の機会にすることを強く要望する。
以上


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アセスはいちむぬん(生きもの)のはなしだからね!


2011/10/25いちむぬんうはなし会(生物多様性座談会)でのマーヤ、クイちゃん、アマクロ。

  

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<辺野古アセス>~沖縄県への要望~環境保護3団体で提出

2012年01月16日/ 辺野古アセス


 沖縄・生物多様性市民ネットワークは、日本自然保護協会、WWFジャパンと共同で、知事意見への住民・市民意見反映の実現にむけて、沖縄県へ要望書を本日提出しました。
  沖縄県は、評価書に対する住民意見を受け付け、知事意見に反映する方針を示しました(下記沖縄タイムス記事参照)。その方針を私たちは高く評価し、その具体的実現を求め、下記の文書をだしました。
 住民・市民の意見を知事意見に反映させるための具体的なスケジュールや手続きを、沖縄県が早急に示すよう要望しています。
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2012年1月16日

沖縄県知事 仲井真弘多 殿
沖縄県環境生活部 下地寛部長殿

沖縄防衛局による辺野古環境アセス評価書の開示・公開、
および知事意見への住民・市民意見反映の実現にむけて
~沖縄県への要望~


沖縄・生物多様性市民ネットワーク 事務局長 吉川秀樹
公益財団法人 日本自然保護協会 保護プロジェクト部 部長 大野正人
WWFジャパン 事務局長 樋口隆昌

 沖縄防衛局が、環境アセスメント制度の科学性と民主性を無視し、辺野古・大浦湾への米軍・普天間飛行場移設事業の環境アセスを強引に押し進めるなか、沖縄県は「評価書」への住民・市民意見を受け付け、知事意見に反映させる方針を示した。沖縄のジュゴンをはじめとする辺野古・大浦湾の生物多様性保全の重要性を指摘してきた環境保護団体としては、沖縄県のこの判断を、沖縄防衛局が形骸化させた環境アセスを本来の姿に戻す第一歩として歓迎し、高く評価する。私たちは意見提出に向けて取り組み、国内外の環境団体へも意見提出を呼びかけていく。

 住民・市民が意見を作成・提出していくためには、評価書へのアクセスが不可欠である。沖縄県の独自の判断による県庁内での「評価書」の開示は評価されるが、やはり事業者である沖縄防衛局自体による「評価書」の開示・公表が求められる。
 
 私たちは、沖縄防衛局が「検討する」としている「評価書」の開示・公開の実現に向けて、沖縄県が沖縄防衛局へさらに働きかけることを強く要望する。そして住民・市民の意見を知事意見に反映させるための具体的なスケジュールや手続きを、沖縄県が早急に示すよう要望する。
以上

----------------------------------------------------------------------
日本自然保護協会の声明発表サイトはこちら

沖縄タイムス「評価書:県、住民意見を受け付けへ」(2012年1月14日)記事はこちら
米軍普天間飛行場移設に向けた環境影響評価(アセスメント)の手続きで、県は評価書に対する住民意見を受け付け、知事意見に反映する方針を固めたことが13日、分かった。アセス法や条例に規定された手続きではなく、評価書提出に反発した市民の要望に応じた異例の対応。専門家は「非常にめずらしく、いい前例になる」と評価した上で、沖縄防衛局が早急に評価書を公開する必要があると指摘した。
  県環境政策課によると、意見を受け付ける時期や方法は未定。事業者の沖縄防衛局は方法書と準備書に対して住民意見を受け付けてきたが、評価書段階ではその必要がない。
  国内外のアセスに詳しい島津康男名古屋大名誉教授は「評価書の段階になって、しかも自治体側が意見を聞いた前例がない。住民が意見を言えるよう、事業者は評価書自体を早急に公開すべきだ」と話した。
  評価書提出を阻止しようと県庁に座り込んだ市民らは、評価書の公開や県民の意見を反映した知事意見を作成することを県に要望。県は防衛局に対して公開を求めているが、見通しは立っていない。
  同課は市民から要望があった場合、評価書の閲覧を特別に許可しているが、殺到すれば業務に支障が出ると懸念している。(金城珠代)

  

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辺野古アセス:評価書の開示と公表の要望書を沖縄防衛局に提出

2012年01月14日/ 辺野古アセス

 1月13日、沖縄・生物多様性市民ネットワークは、日本自然保護協会(NACS-J)と共同で、辺野古アセス・環境アセスメント評価書の開示と公表の要望書を防衛省沖縄防衛局に提出しました。
 
 沖縄防衛局の真部局長が、1月6日の着任会見で「評価書への知事意見を受けた補正の前に、一般への評価書公表について『今、検討している』と述べ、県民からの意見を募る方法を検討していると明らかにし」てから、一週間。いまだに開示・公表する動きを見せない沖縄防衛局に対しての、沖縄BDとNACS-Jからのアクションです。
  ○琉球新報 「真部局長、評価書公表を検討 未明搬入『やむを得ず』」(2012年1月7日)(こちら

 1月19日には、第1回アセス審査会が開かれます。県民が審査会の傍聴にのぞむためにも、そして世界の宝である辺野古・大浦湾で行われた環境影響評価を全ての人がチェックし、知事意見提出までの手続きを、環境影響制度の精神を反映した過程にするために、速やかな評価書開示・公開の手続きが必要です。 

 みなさんからも、ぜひ沖縄防衛局に速やかな公開を要求してください。よろしくお願いいたします。
   沖縄防衛局電話: 098-921-8131  Fax:098-921-8168

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2012年1月13日

防衛省沖縄防衛局 局長
  真部 朗 殿
環境アセスメント評価書の開示と公表の要望書
~速やかに市民と社会に公表しなければならない~

公益財団法人 日本自然保護協会 保護プロジェクト部 部長 大野 正人
沖縄・生物多様性市民ネットワーク 事務局長 吉川 秀樹


2011年12月28日未明の沖縄防衛局による辺野古への米軍・普天間飛行場移設事業の環境アセスメント評価書の強引な方法による提出は、環境影響評価制度の精神を無視したものであり、法律と条例に基づく環境保全の手続きとして、決して認められるものではない。

ジュゴンをはじめとする辺野古の生物多様性の重要性を指摘し、保全を求めてきた環境保護団体は、今回の沖縄防衛局や沖縄県、政府の対応を注視し、評価書の記述内容に最大の関心を持っている。

1月4日、沖縄県は評価書の受理にあたり、速やかな情報開示と、市民の意見聴取の機会提供を約束した。その後、評価書の重大な不備も発覚した。沖縄防衛局はこれを踏まえ、法的義務の有無に関わらず、評価書を市民に公開する責任を果たす必要がある。知事意見提出までの期間は限られており、1月19日には沖縄県環境影響評価審査会が開始される。評価書の内容を市民と社会に秘匿したまま、形骸化した手続きにしてはならない。

したがって、火急速やか、評価書の内容を開示しウェブサイト等で公開するよう強く要望する。

以上

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日本自然保護協会の要望書の公開はこちらで。


Photo: Makishi Osamu



  

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<辺野古アセス>審査会1/19(木)13:30- 傍聴を!

2012年01月13日/ 辺野古アセス

 辺野古新基地アセスの環境影響評価審査会の開催案内が下記のとおりありました。
 平日の昼という参加しにくい時間帯の開催ですが、ぜひ多くの方の傍聴をお願いします。
  呼びかけもぜひお願いします!

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平成23年度第10回沖縄県環境影響評価審査会

○日時:平成24年1月19日(木) 13時30分~16時30分
○場所:エリスリーナ西原ヒルズガーデン(℡ 098-946-5555)
      (西原町字津花波431)

○諮問:普天間飛行場代替施設建設事業に係る環境影響評価書の審査について
○議題:普天間飛行場代替施設建設事業(飛行場事業)に係る環境影響評価書について

※ 今回の審査会の傍聴席数は100席程度を予定しております。

問い合わせ先:沖縄県環境生活部環境政策課 TEL 098-866-2183
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○環境政策課案内ページは→こちら 
○エリスリーナ西原ヒルズガーデンの案内は→こちら

<参考>評価書の要旨を琉球新報がPDFであげています。
「普天間飛行場代替施設建設事業に係る環境影響評価書(要旨)」(2012.1.8)こちら
  

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辺野古アセス:県評価書受理完了まで (1)

2012年01月10日/ 辺野古アセス

 既に報道されているとおり、1月6日に沖縄県は辺野古アセス評価書を正式に受理しました。

 その間の経緯には、環境影響評価法の問題点があぶりだされていますので、それを絡めて報告したいと思います。

□年末年始の座り込み
沖縄防衛局の未提出分の評価書搬入を阻止するため、年末年始の市民有志による24時間座り込みが行われました。メーリングリスト、ツイッター、ソーシャルメディアの呼びかけにより、ゆるやかなリレーによる座り込みが、暖かい差し入れなどに支えられ、行われました。
 「琉球新報記事:評価書追加搬入 広がる監視行動 ネット通じ若者も参加(2012年1月3日)」(沖縄BDのメーリングリストについても触れられています)

○県開封作業/環境省への問い合わせ(1月4日)
□県の開封作業を県議と県民代表2名で点検
 1月4日、県議と県民代表2名で沖縄県の評価書の入った段ボールの開封の監視をしました。沖縄防衛局の評価書の部数などの自己申告が正しいかどうかなどをチェックするためです。

□環境省へのアセス手続き法への問い合わせ 
 沖縄BDのブログにも載せました「環境影響評価法に関する手続」(記事「防衛局の提出は通常とは異なる:「環境影響評価法に関する手続」はこちら)について、県が環境省に問い合わせることになりました。
 
□県から、県民への説明~国アセス(埋立部分)は受理
 -その後の17:30、県の當銘健一郎基地防災統括監県が、環境省からの回答と、県の方針を県庁ロビーで発表しました。
-環境省の回答は、ホームページは社会通念上の手順を示しただけで、法的強制力はないとのこと。
- 県条例については部数など細かい規定があるが、国のアセス法は提出時のそのような規定はない。
- 国アセスの埋め立て分の提出は済んでいるので、受理せざるを得ない。
- 一部であっても受理できるので、敷地内に入っていれば受理とみなし12/28に(遡って)受理とする。

県から県民への説明の動画です。


この日の様子は、目取真俊さんのブログ「海鳴りの島で」の記事「1月4日の沖縄県庁での抗議行動」(こちら)がたくさんの写真つきで伝えています。

□それを受けての県議、県民会議からの意見、要請~手続き論の要求は終わり、アセスでの情報公開、県民意見反映要求へ
県の説明を受け、県民からは以下のような意見の表明がありました。
-国アセス(埋立)の件については、今後手続き論ではやらない。
-県知事の「県外移設」の公約を県が支えるようにしてほしい。
-評価書は県民の意見表明の機会がないのだから、評価書内容の情報公開、審査会の公開方法など、今後のアセス過程の手続きの中で県民の意見を反映できるようにしてほしい。

これに対して、県は情報開示の努力はするとの姿勢を示しました。

この姿勢を受け、県民からは具体的な方法の要求をしました。この要求は、どれだけ沖縄県民が(辺野古だけでなく)アセス制度に幾度も取り組み、アセス制度で非透明性や、情報公開に関して労力を費やしているかを示しています。
-評価書の情報公開開示の方法で県の本気度をはかりたい。
-情報開示の努力する、といって閲覧だけ、コピーはとれないのようなことでは困る
-情報開示請求をしなくても、7000ページの評価書の公開が速やかに行われるように、県自身が公開することを考えてほしい。
-埋立部分(国アセス)の審査会も公開し、多くの人が傍聴できるようにしてほしい。
-土木部が作成する埋立部分の知事意見に関しても、飛行場部分の審査会で扱えるようにしてほしい。

これに対して、県は具体的な回答の明言はしませんでした。

ここで、県民側はこれからの運動について、以下の確認がありました。
-県は、県外移設の知事公約を支える、県民は、その県を支えるということ。
-今回の運動のしめ方は不満もあるかもしれない。
-沖縄防衛局の基本的にはこのような姿勢には同意しない。
-しかし、これからの県との協議の道をつないだことで今回はまとめたい。
-今後、沖縄防衛局の抗議も行う。

この時点では、飛行場の分はまだ未受理の状態でした。

このやりとりの部分の動画です。



この時点で、手続き論での取り組みは、しめることとなり、県民は環境影響評価の評価書手続きの中で、辺野古アセスの取り組みをしていくことになりました。
県知事の「県外公約」を実現できるように、評価書手続きの中で、県は知事を支え、県民は知事の公約実現を支える県を支えるという構図で、今後動いていく方針がとられたということです。

(2)に続きます。

  

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辺野古違法アセス訴訟あした11日から!13日は報告集会です!

2012年01月10日/ 辺野古アセス

再度案内!辺野古違法アセス訴訟はじまります。
説明つきのBD記事はこちら
そして13日は報告集会があります。専門家と弁護士の報告を聞き、みなさんのがんばりをたたえ、次への動きをみんなで共有する場にしましょう。

集まる人の数が、顔が、声が、お互いの力になります。

「辺野古アセスは断じてアセスではない」
那覇地裁で専門家が明らかにします。




  

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辺野古違法アセス訴訟 集中審理 1/11から始まります!

2012年01月08日/ 辺野古アセス

 
 辺野古アセスは評価書の手続きのみならず、方法書の段階から、アセスの精神を無視し、非科学的なやり方で進められてきました。

 そのアセスの違法性を訴訟という形で問い、環境影響評価法に反する違法な調査を止めさせること、そして、法に従って、方法書にさかのぼりすべての手続きと調査をやり直すよう求め、起こされた裁判が辺野古・違法アセス訴訟です。622人が原告となっています。
  
  


7月16日の公判の集会 photo:Yoshikawa Hideki

  
その辺野古違法アセス訴訟が1月11日(水)から集中審理が始まります。以下そのお知らせです。
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 訴訟はいよいよ大詰めを迎えています。 2012年1月11日~13日、2月1日の4期日に渡り、集中証拠調べが行われます。 元 WWF-J の花輪伸一氏、NACS-J の安部真理子氏、元帝京科学大学の粕谷俊雄氏、ジュゴンネットワーク沖縄の細川太郎氏、 宜野湾市役所の山内繁雄氏、沖縄大学の桜井国俊氏、広島修道大学院の山田健吾氏及び原告でもある真喜志好一氏が、それぞ れの専門分野から法廷で証言をしてくれます。

・集中証拠調べ期日 (2012 年 1 月 11~13 日、2 月 1~3 日)
・高見澤(防衛省)証人尋問(仮) 3 月 5 日 10:30~ 101 号法廷

[専門家証人・原告本人尋問]
○1月11日(水)9:30~ 事前集会(那覇地裁向かいの公園にて)
10:30~ 桜井国俊氏(主尋問 60 分)
14:00~ 花輪伸一氏(主尋問 45 分)

○1月12日(木)
10:15~ 安部真理子氏 (主尋問 45 分)・真喜志好一氏(主尋問 45 分)
14:00~ 山内繁雄氏(主尋問 45 分)・安次富浩氏(主尋問 30 分)

○1月 13日(金)
10:15~ 粕谷俊雄氏(主尋問 45 分)・細川太郎氏(主尋問 30 分)
14:00~ 吉川秀樹氏(主尋問 30 分)

○2 月 1 日(水)10:30~ 山田健吾氏(主尋問 60 分)
         14:00~ 東恩納琢磨氏・大西照雄氏・渡具知知佳子氏(各主尋問 30 分)

【傍聴について】
裁判の傍聴はどなたでも参加できます。傍聴席には限りがあり、立ち見はできません。傍聴希望者が多数の場合には抽選が行われます。各日とも、公判の約30分前から整理券が配布され、その後抽選となります。傍聴希望者は早めに裁判所におこしください。

[アセス訴訟報告集会]
日時 1月13日(金) 午後6時以降
場所 教育福祉会館 2階中ホール(那覇市古島、モノレール古島駅徒歩3分)

専門家証人に登場された専門家と、弁護士の報告を受けます。
「辺野古アセスは断じてアセスではない」。
勝訴に向けての大事な集会です。
年末のアセス評価書提出騒動で、初めて関心を持たれた方にも、わかりやすく、辺野古アセスの問題点を知ることができる、絶好の機会です。ぜひご参集ください。
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以下、ヘリ基地反対協議会のウェブサイトにある辺野古・アセス訴訟の説明(こちら)です。訴状などもアップされていますので、ぜひごらんください。

 たとえ基地建設であろうとも、環境保護の法律を犯してはなりません。 当然「環境影響評価法(環境アセスメント法)」「沖縄県環境影響評価条例」に従った環境影響調査を行なわなければなりません。 ところが、基地建設を急ぐ防衛省・沖縄防衛局は、これらの手続きに違反するのみならず、ジュゴンの追い出しのための違法調査をくりかえしています。

 「環境アセス法」は、「この事業が環境にどう影響を与えるのか」を評価するための調査方法を示した『方法書』を最初に住民に示すことを定めています。 方法書に対して住民は意見を述べる権利があり、さらに住民意見を踏まえた県知事の意見を付してはじめてアセス調査の方法が決定されます。

 方法書に対する住民や学者・専門家の環境保全のための意見は、事業者の一方的な考え方を正し、環境を守る、たいへん重要な役目をはたします。

 ところが、防衛省は、方法書の作成以前に、「事前調査」と称してほとんど毎日多数の調査船や警戒船を繰り出し、ジュゴン追い出しを目的としたとしかいえないような調査を強行しました。

 その後、縦覧された方法書は事業内容わずか6頁で、方法書の体をなさず、沖縄県環境アセス審査会の「これでは審査ができない」との厳しい意見により、防衛局は『追加修正資料』『修正版』を提出したのですが、しかし、これらの修正に対して住民は意見を述べることはできませんでした。

 アセス調査の後、調査の報告と環境への影響を記した『準備書』が縦覧されましたが、4つのヘリパッドや係船機能つき護岸、汚水処理施設といった新たな事業内容が追加されるとともに、米軍機は民間地域を飛行しないなどのウソを前提として、方法書をもとに準備書を作成するという環境アセスの基本的手続きを無視した、まったく違法なものでした。

 また、準備書の縦覧の後、防衛省・沖縄防衛局は、法の根拠もなく、「補足調査」と称して事前調査と同様の調査を行っていますが、これは調査に名を借りたジュゴン追い出しとしか考えられないものです。

 わたしたちは、環境影響評価法に反する違法な調査を止めさせること、そして、法に従って、方法書にさかのぼりすべての手続きと調査をやり直すよう求め、裁判を起こすことにしました。

裁判の2つの柱について
 2つの柱をたてて、一つの裁判に結集して、裁判を提起します。 多くのみなさんに、原告に参加していただけますよう呼びかけます。

1の柱 違法確認の訴え 【「方法書」「準備書」手続きをやり直せ】

 防衛省の行った「方法書」「準備書」は違法であり、方法書の作成から手続きをやり直す義務があることの確認を求めます。
 事前調査、補足調査など、アセス手続きにもとづかない調査をおこなった「方法書」にない事項を「準備書」にまぎれこませるなどの違法な手続きを《法律にしたがってやり直せ》と求めます。
 きちんとした「方法書」などの手続きがおこなわれていれば、専門的知識をもって意見をのべ、アセスの内容も変わっていたはずなのです。
 専門家を中心として原告団を構成します。
2の柱 損害賠償請求の訴え 【被った被害を賠償せよ】
 住民には意見を述べる権利がありますが、意見を述べる機会を奪われ、違法な環境破壊がなされることに対して、賠償を求めます。
 原告は、この訴訟の趣旨に賛同する人たちから広く集まっていただきます。

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以前もご紹介しましたが、再度ご紹介。
○辺野古違法アセス訴訟2011年10月21日 公判後の金高弁護士などのコメントの動画
オスプレイ配備を日本政府が隠してきたことも、辺野古アセスの違法性を示す1つの要素。
  

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評価書の中身(2):ジュゴン「複数年調査」「辺野古沖確認」

2012年01月03日/ 辺野古アセス

 こちらはジュゴンに関する報道内容です。

○「複数年調査」
 ジュゴンの調査が単年調査であったことは、準備書への意見でも多くの専門家、市民団体、市民などから批判されており、準備書の知事意見でも「21 ジュゴンについて(1)ジュゴンについては、調査範囲に辺野古地先海域を含めた複数年の調査を実施すること。」と述べられています。
 沖縄防衛局は、環境影響評価の手続きには定められていないが、アセス手続きの事後調査や環境監視調査に生かしたいとして、2009年4月、準備書提出後に「現況調査」を開始しました。防衛局はその時点では「評価書には反映させない」と説明しています(沖縄タイムス「県、現況調査を許可 辺野古移設知事「止める理由ない」5項目昨年に続き」(『沖縄タイムス』2010年6月30日)。上記記事で、沖縄大学の桜井国俊教授は「準備書を出し、アセス調査は終わっているはず。県知事が求めた複数年調査として、アセスを補強する可能性がある」と手続きを経ずに調査の結果だけを追加する違法性を指摘し「知事は調査の位置付けについて説明を求め、許可するかしないか、きちんと判断すべきだ」と指摘しています。
 この複数年調査についての報道は以下のとおりです。 

・アセス評価書 ジュゴン「複数年調査」(琉球新報、2011.12.26)→こちら
 【東京】米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設に向け、防衛省が県に提出予定の環境影響評価(アセスメント)の評価書で、同省が2009年に県側に求められていたジュゴンの複数年調査実施に対し「調査済み」と提示することが分かった。09年の準備書提出以降も沖縄防衛局がジュゴンの調査を継続していたとして、県の要望を満たしていると回答する。
 ジュゴンをめぐっては、沖縄防衛局が09年に県などに提出した準備書で、環境省の調査報告書や同アセスの方法書に記載されていた名護市辺野古沖でのジュゴン1頭の発見記録を削除していたことが問題となった。ジュゴンの複数年調査の要望を受け、沖縄防衛局は調査を継続させており、今回の評価書で「複数年調査した結果、代替施設建設による影響は少ない」と示す。
 県は準備書に対し、「ジュゴンの複数年調査や個体数『3頭』の根拠の提示」などを求めていた。
 一方、辺野古沿岸部については名護市が「移設につながる手続きは認めない」として現況調査の申請を拒否。調査は代替施設建設予定周辺地域の全域では行われておらず、沖縄防衛局が主張する「複数年の調査済み」が科学的にどの程度信用度があるかは不明。
 県はジュゴンのほか、準備書に対し(1)住宅地上空の航空機飛行禁止や飛行高度制限に対する協定の検討(2)V字形滑走路による地元上空飛行回避で騒音や低周波が「相当低減される」という調査結果の根拠(3)辺野古集落に近いヘリパッド建設に再考を促す「地元意見への尊重」―などを求めている。(松堂秀樹)

この「現況調査」については、合意してないプロジェクトの記事「仲井真県知事が受理する「行政手続き」無視のご都合主義」(→こちら)を参照してください。この「複数年調査」が、法を無視して強硬に実施され名護市は許可をしておらず、仲井真県政が容認したものであること、「行政手続き」の無視と傍若無人の強硬姿勢がまかり通ってきたことを、上述沖縄タイムスの記事を引きながら指摘し、今回の評価書に対する知事や県の姿勢の批判につなげています。

○ジュゴン辺野古沖確認
・ジュゴンの遊泳初確認 辺野古崎沖調査(琉球新報、2011.12. 29) →こちら
 沖縄防衛局が28日未明に県に搬入した米軍普天間飛行場代替施設建設のアセス評価書は、新基地建設は大規模埋め立てにもかかわらず「環境保全上、特段の支障はないと判断」と結論付けた。準備書まで滑走路1600メートルで両端のオーバーラン100メートルとしていたが、評価書で米軍所用を理由にオーバーランを300メートルに拡張、滑走路を1200メートルに短縮した。
 新たに、低周波音による環境影響で名護市安部で環境基準値を超える予測値が初めて記録された。
 絶滅危惧種のジュゴンの調査では、これまでの嘉陽沖に加え、2010年度に移設先の辺野古崎沖で遊泳している姿が初確認された。開発段階で死亡事故を多発し、12年夏にも普天間に配備計画がありながら、これまで日本政府が配備を否定してきた海兵隊主力輸送機のMV22オスプレイも初めて対象機種に載った。

・「ジュゴン辺野古沖確認 09,10年度調査 結果と評価に矛盾」(琉球新報、2011.12. 29 ウェブ掲載なし)
 
辺野古沖や大浦湾で泳ぐジュゴンの姿が確認された、2009年度、10年度の防衛省による航空機追跡調査。準備書段階までは「主に嘉陽沖で確認」「辺野古前面の藻場を利用していない」と判断されてきたが、同省は自らの調査で辺野古地先での遊泳を確認したことになる。
 しかし沖縄防衛局で開かれた記者対象の説明で「追跡調査に加え、水の流れや餌場などへの影響も含め、現在確認されている地域での影響は少ないと評価している」との認識を示し、調査結果と評価に矛盾を残す形となった。
 また準備書で示された沖縄本島沿岸部での「個体数は3頭」との根拠が求められていた知事意見に対しては、「調査の中で確認したのが3頭だったため、3頭と推定した」と答えるにとどまった。
 アセス法に基づいた07年度、08年度調査は、月に1回(7日間ずつ)という頻度で、水中ビデオ撮影やパッシブソナー調査が行われていたが、新たな追加調査は自主的に行われたため、前述の2調査は未実施、回数も減っている。
 内容、回数ともに少ない調査の中で、辺野古沖でジュゴンが確認されたことについて、元WWF(世界自然保護基金)ジャパン主任の花輪伸一さんは「防衛省が事前調査する前は辺野古沖でかなりの目撃例があった。目撃頻度が減ったのは調査で環境が悪くなったからだ。空港を造ったら次どうなるかということまで予測するのが環境アセス。政府は影響がないという結論にむすび付けるために調査結果をこじつけている」と指摘している。


上記記事はこちら↓


ジュゴンの評価書の内容については、「琉球新報」の識者談話(2011.12.30)で、花輪伸一さん(元WWFジャパン主任)が以下のコメントを出しています。
疑わしい科学的正当性
 辺野古アセスは方法書で事業内容をはっきりさせず、環境への影響が大きいオスプレイ配備も隠し続けていた。環境調査の方法にも、手続きに問題があり、調査結果の科学的正当性も疑わしい史上最低最悪のアセスといえる。
 辺野古アセスではジュゴンに対する影響や地域住民の生活環境にどのように悪影響を与えるかを評価することが非常に大切だ。
 一般的なアセスは方法書で調査方法を示し地域住民や専門家の意見を受けて調査方法を確定する。しかし辺野古沖の調査では方法書手続き前に事前調査を開始した。ビデオカメラ等を112ヵ所に設置するなど乱暴な方法で海域を攪乱し、ジュゴンに悪影響を与えた。
 評価書では付近にジュゴンが生息していないので建設に影響がないと結論付けているが、海域が攪乱されて移動したと解釈すべきだ。そうでなくては調査以前は辺野古沖で目撃されていたジュゴンがなぜ目撃されなくなったのか、最良の生息域の辺野古からなぜ嘉陽や古宇利に移動しているのか説明がつかない。
 辺野古アセスは手続きがアセス法の精神から逸脱している上に、調査方法を含めて非科学的だ。防衛省が軍事基地を造るためにこのアセスを強行するならば、日本のアセス制度は壊されてしまうだろう。
  

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