<辺野古アセス>有識者研究会の「中間的整理」へNGOの意見発表

2012年10月15日/ 辺野古アセス

 報告が遅くなってしまいましたが、10月2日に、防衛省「有識者研究会」の「中間的整理」へのNGOの意見を発表しました。

<辺野古アセス>有識者研究会の「中間的整理」へNGOの意見発表


  環境影響評価制度の中で評価書の補正過程については定められておらず、「有識者研究会」の位置づけも明確ではないうえに「中間的整理」という耳慣れない文書名(なぜ「中間報告」といえないのか?最終報告を期待させないようなマジック・ワード?)。「中間」にも関わらず「~評価書の補正に係る基本的方針について~」という5回の会合を経たものとは思えないタイトルには戸惑う部分が多い文書です。またその方針は、5月に出された防衛省の資料での指針が十分に反映されていませんでした。
 そのような文書ですが、NGOで精査し、評価書補正に十分反映してもらえるよう意見を出しました。

 評価できる点は、意見書の中にも書いてありますが、評価書において「評価については、『影響が小さい』、『影響がほとんどない』等の抽象的な表現が多く、また、その根拠が明確になっていない部分もあるなど、見直しが必要である」、「さらなる調査」「さらなる検討」が必要との指摘がされており、評価書をよく検討されていることだと思います。
 しかし、個別の項目に関することは知事意見に立ち戻って検討し直してもらいたいことが多く、それをまとめたものが今回のNGO意見です。
 評価書に対しての「見直しが必要」という有識者意見を最終的な提言としていかに具体的に示すか、補正評価書に反映されるかが重要な部分ですが、そのためのインプットとして、NGOの9月20日に出した意見書とともに、今回の意見を活用してもらいたいと思います。

 また、防衛省から提出された評価書補正に関する正式な文書なのですから、沖縄県も最終的な報告を待たずに、厳しい知事意見がこの委員会できちんと取り扱われるように、この時点で何だかの意見を出すべきではないでしょうか。
 関連記事でもありますが、年内に環境評価が終了するという報道がでています。この時期、何ができるか、厳しい知事意見をともにつくり、提出に至った時期を思い出しながら、市民と県はともに知恵をしぼり行動に移していかなければならない時にあると思います。
 
 最後になりましたが、東京でがんばってくださり、院内集会、記者会見を開催してくださった皆様に感謝申し上げます。 

 関連経過記事はこちら
 ・<辺野古アセス>有識者研究会の中間報告が発表されました(2012年9月28日)
 ・<辺野古アセス>有識者研究会の中間報告についての報道
 ・<辺野古アセス>報道:年内に環境評価終了=防衛相   

以下、有識者研究会の委員に送付した書面と、意見です。
日本自然保護協会(NACS-J)のサイトの記事はこちら
「沖縄・普天間基地移設問題―防衛省「有識者研究会」の「中間的整理」への意見を発表しました。」(こちらは意見のテキストがはりつけてあります)。
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防衛大臣
 森本 敏 様

公益財団法人 日本自然保護協会
沖縄・生物多様性市民ネットワーク
沖縄環境ネットワーク
沖縄ジュゴンアセスメント監視団
沖縄平和市民連絡会
ヘリ基地反対協議会
沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック
辺野古への基地建設を許さない実行委員会
JUCON(沖縄のための日米市民ネットワーク)



「普天間飛行場代替施設建設事業に係る環境影響評価に関する有識者研究会
中間的整理 ~評価書の補正に係る基本的方針について~」に対する要望書

「普天間飛行場代替施設建設事業に係る環境影響評価」(辺野古アセス)で防衛省が出した『評価書』に対し、沖縄県知事が「評価書で示された環境保全措置等では、事業実施区域周辺域の生活環境及び自然環境の保全を図ることは、不可能」との厳しい意見を出しました。これに対して、防衛省は、知事意見の内容を精査して評価書を補正するため、大臣への助言を行う「有識者研究会」を発足させました。

私たち環境NGOは、防衛省に対し、「有識者研究会」のあり方について、公開の場での開催と傍聴を認めること、完全な議事録の速やかな公開、そして現地視察の際には沖縄県環境影響評価審査会や沖縄県民の意見を聞く機会を設けることなど、「情報公開」と「市民参加」を要望してきました。

先月、9月26日に有識者研究会により、現在までの5回の会合と2回の辺野古現地視察に基づき、「普天間飛行場代替施設建設事業に係る環境影響評価に関する有識者研究会 中間的整理~評価書の補正に係る基本的方針について~」が公表されました。この「中間的整理」の内容はNGOとしては容認し難い部分も多々含まれておりますので、私たちの意見をまとめたものを送付いたします。

今後、有識者研究会でしっかりと議論され、議論の結果が目に見える形で公表され、評価書補正に十分に反映されることを強く要望します。

●送付文書
「普天間飛行場代替施設建設事業に係る環境影響評価書に対する有識者研究会 中間的整理~評価書補正に係る基本的方針について~」に対するNGO
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2012年10月2日

普天間飛行場代替施設建設事業に係る
環境影響評価に関する有識者研究会の委員の皆さま
公益財団法人 日本自然保護協会
沖縄・生物多様性市民ネットワーク
沖縄環境ネットワーク
沖縄ジュゴンアセスメント監視団
沖縄平和市民連絡会
ヘリ基地反対協議会
沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック
辺野古への基地建設を許さない実行委員会
JUCON(沖縄のための日米市民ネットワーク)


「普天間飛行場代替施設建設事業に係る環境影響評価」(辺野古アセス)で防衛省が出した『評価書』に対し、沖縄県知事が「評価書で示された環境保全措置等では、事業実施区域周辺域の生活環境及び自然環境の保全を図ることは、不可能」との厳しい意見を出しました。これに対して、防衛省は、知事意見の内容を精査して評価書を補正するため、大臣への助言を行う「有識者研究会」を発足させました。

私たち環境NGOは、防衛省に対し、「有識者研究会」のあり方について、公開の場での開催と傍聴を認めること、完全な議事録の速やかな公開、そして現地視察の際には沖縄県環境影響評価審査会や沖縄県民の意見を聞く機会を設けることなど、「情報公開」と「市民参加」を要望してきました。

先月、9月26日に有識者研究会により、現在までの5回の会合と2回の辺野古現地視察に基づき、「普天間飛行場代替施設建設事業に係る環境影響評価に関する有識者研究会 中間的整理~評価書の補正に係る基本的方針について~」が公表されました。この「中間的整理」の内容はNGOとしては容認し難い部分も多々含まれておりますので、私たちの意見をまとめたものを送付いたします。

今後、有識者研究会でしっかりと議論され、議論の結果が目に見える形で公表され、評価書補正に十分に反映されることを強く要望します。

●送付文書 
「普天間飛行場代替施設建設事業に係る環境影響評価書に対する有識者研究会 中間的整理~評価書補正に係る基本的方針について~」に対するNGO意見
20121002henoko_chukan



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Posted by 沖縄BD at 19:11│Comments(1)
この記事へのコメント
ジュゴンもウミガメもシナ人が侵略してきたら全て食べられちゃうぞ!

お前等も食い殺されるのは間違いないな。

シナ人・朝鮮人に環境・人権・共生なんて言葉は無いのだよ
わかるかね、オバカサン(笑い)
Posted by はとぽっぽ at 2012年10月15日 20:46
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