活動報告:関係機関への要請書
2012年01月17日/ 豊見城支部
豊見城支部の瀬長です。
現在の活動状況を報告します。
南斎場建設について、豊見城市に対して住民説明会のやり直しを求めましたが、それは受け入れられませんでした。
そこで、他の関係機関に対して要請書を作ることになり、早速、1月16日付けで教育委員会あてに要請書を作成し、メールに添付して送信しました。
メール本文に要請文を書くと、ただの通信(電話があった)で済まされるかもしれないので、ワードで文書を作成してそれを添付する方が良いと、岡田さんからアドバイスを受けました。
以下が要請書の内容です。
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沖縄県教育委員会
文化財課課長 殿
沖縄・生物多様性市民ネットワークは自然環境と地域の文化財の保護を図りつつ誇りある豊かな生活を目指す生物多様性条約の考え方に基づいている市民団体で、豊見城支部は豊見城に関連のある課題を取り上げて活動しているものです。
昨年3月下旬に、豊見城市字豊見城区域内(豊見城城址公園傍)において新たに火葬場(南斎場)を建設する計画を知り、自然環境への負荷やグスクの健全な保全・保護に影響はないだろうかと思い、地元自治会や自然保護の団体・個人などから意見を伺ってきました。
まず、この建設計画は南葬場のみならず、豊見城城址を取り囲むように3本の道路建設も併せて計画されていることが分かりました。
道路のうち1本は饒波川に沿って那覇市小禄方面へ繋げる計画となっており、城址に残された緑豊かな山と、ラムサール条約に登録された漫湖の湿地帯とを分断するもので、自然環境への負荷は避けられません。
道路が完成した後には、道路周辺の土地利用(宅地やマンションの建設等)が行われる可能性が強く、グスクの景観を著しく損なってしまいます。
南葬場については、既存施設のおよそ13倍(約13,000平方メートル)の敷地面積となっており、大規模なものが計画されています。
この規模は、那覇・浦添が運営するいなんせ斎場と同規模です。那覇・浦添は人口約40万人ですが、南斎場を運営する南部の6市町(豊見城・糸満・南城・南風原・八重瀬・与那原)は合計しても約22万人です。
また、最近の新聞報道(沖縄タイムス、平成24年1月11日付)によると、中部広域圏5市町村(宜野湾・北谷・西原・中城・北中城)においても、広域火葬場の建設計画があるようですが、5市町村の人口は約18万人、敷地面積は5,000平方メートルで計画されており、南斎場の建設計画が際立って大きいことが分かります。
更に、南斎場の予定地は急な斜面となっているため、大地を大きく削り取ることとなり、グスクの形が変えられてしまいます。このことについて、先月行われた「南部広域圏南斎場の都市計画変更に伴う住民説明会」において、豊見城市や南部広域市町村圏事務組合の南斎場建設課は、出来る限り景観に配慮する旨の説明をしていますが、そもそもグスクという歴史的・文化的に価値の高い場所に、このような大規模な火葬場を建設すること自体、納得できるものではありません。
以上の理由から、豊見城グスクの健全な保全・保護の観点において、次の通り要請します。
1. 南斎場建設計画の予定地変更。
2. 地権者(岩崎産業)への指導。
3. 豊見城グスクの「県営公園化」の検討。
以上
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現在の活動状況を報告します。
南斎場建設について、豊見城市に対して住民説明会のやり直しを求めましたが、それは受け入れられませんでした。
そこで、他の関係機関に対して要請書を作ることになり、早速、1月16日付けで教育委員会あてに要請書を作成し、メールに添付して送信しました。
メール本文に要請文を書くと、ただの通信(電話があった)で済まされるかもしれないので、ワードで文書を作成してそれを添付する方が良いと、岡田さんからアドバイスを受けました。
以下が要請書の内容です。
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平成24年 1月16日
沖縄県教育委員会
文化財課課長 殿
沖縄・生物多様性市民ネットワーク豊見城支部
代表 瀨長修
代表 瀨長修
「豊見城グスク」の保全・保護について(要請)
沖縄・生物多様性市民ネットワークは自然環境と地域の文化財の保護を図りつつ誇りある豊かな生活を目指す生物多様性条約の考え方に基づいている市民団体で、豊見城支部は豊見城に関連のある課題を取り上げて活動しているものです。
昨年3月下旬に、豊見城市字豊見城区域内(豊見城城址公園傍)において新たに火葬場(南斎場)を建設する計画を知り、自然環境への負荷やグスクの健全な保全・保護に影響はないだろうかと思い、地元自治会や自然保護の団体・個人などから意見を伺ってきました。
まず、この建設計画は南葬場のみならず、豊見城城址を取り囲むように3本の道路建設も併せて計画されていることが分かりました。
道路のうち1本は饒波川に沿って那覇市小禄方面へ繋げる計画となっており、城址に残された緑豊かな山と、ラムサール条約に登録された漫湖の湿地帯とを分断するもので、自然環境への負荷は避けられません。
道路が完成した後には、道路周辺の土地利用(宅地やマンションの建設等)が行われる可能性が強く、グスクの景観を著しく損なってしまいます。
南葬場については、既存施設のおよそ13倍(約13,000平方メートル)の敷地面積となっており、大規模なものが計画されています。
この規模は、那覇・浦添が運営するいなんせ斎場と同規模です。那覇・浦添は人口約40万人ですが、南斎場を運営する南部の6市町(豊見城・糸満・南城・南風原・八重瀬・与那原)は合計しても約22万人です。
また、最近の新聞報道(沖縄タイムス、平成24年1月11日付)によると、中部広域圏5市町村(宜野湾・北谷・西原・中城・北中城)においても、広域火葬場の建設計画があるようですが、5市町村の人口は約18万人、敷地面積は5,000平方メートルで計画されており、南斎場の建設計画が際立って大きいことが分かります。
更に、南斎場の予定地は急な斜面となっているため、大地を大きく削り取ることとなり、グスクの形が変えられてしまいます。このことについて、先月行われた「南部広域圏南斎場の都市計画変更に伴う住民説明会」において、豊見城市や南部広域市町村圏事務組合の南斎場建設課は、出来る限り景観に配慮する旨の説明をしていますが、そもそもグスクという歴史的・文化的に価値の高い場所に、このような大規模な火葬場を建設すること自体、納得できるものではありません。
以上の理由から、豊見城グスクの健全な保全・保護の観点において、次の通り要請します。
記
1. 南斎場建設計画の予定地変更。
豊見城グスクの健全な保全・保護の観点から同所への火葬場建設に反対し、建設予定地を変更するよう、豊見城市振興開発課、及び、南部広域市町村圏事務組合南斎場建設課などと協議してください。
2. 地権者(岩崎産業)への指導。
現在、豊見城城址公園の大部分は鹿児島県の民間企業(岩崎産業)が所有しており、公園自体は休業中となっています。
岩崎産業に対して、同所への火葬場建設・道路建設を撤回しグスクの健全な保全・保護に努めるよう指導してください。
3. 豊見城グスクの「県営公園化」の検討。
豊見城城址公園が休業したのち、岩崎産業は豊見城市に対して「この土地を購入する意思はあるか」と打診していますが、市は当時、豊崎にも公園を造る計画があるという理由で断念しています。
豊見城市が購入できないのであれば、沖縄県で買い取り、県営公園として運営できないか検討してください。
以上
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Posted by 沖縄BD at 21:49│Comments(0)