<辺野古アセス>防衛省・有識者研究会へ意見書を提出しました

沖縄BD

2012年09月20日 19:24

 既にこちらでも案内しましたとおり、9月20日(木)辺野古アセス・防衛省「有識者研究会」へのNGOによる 意見書および要請の院内集会、記者会見を衆議院第1議員会館で行いました。

 防衛大臣、有識者研究会委員には下記の文書を郵送しました。提出文書、NGOの意見書(抜粋版・フルバージョン)、経緯説明などの添付書類などは下に貼付け、埋め込んであります。
 市民・県民が引き出した、辺野古アセス評価書への厳しい知事意見「評価書で示された環境保全措置等では、事業実施区域周辺域の生活環境及び自然環境の保全を図ることは、不可能」と、それを裏付けているものが、正しく有識者研究会のテーブルにのり、議論されているかどうかが、防衛省のこれまでのアセスへの姿勢では疑問であることから作成されたものです。ぜひご覧ください。



写真提供:日本自然保護協会

 なお、生物多様性の観点からこの問題を指摘すれば、生物多様性基本法では、生物多様性に関する事業の計画段階での環境影響評価も明記されており、会議の公開等についても、公正性及び透明性を確保することが 記されています(下記を参照)。基本法の主体は「国」であるため、防衛省も基本法を順守すべきであるいうことがいえます。
生物多様性基本法
(多様な主体の連携及び協働並びに自発的な活動の促進等)
第二十一条
 国は、生物の多様性の保全及び持続可能な利用に関する施策を適正に策定し、及び実施するため、関係省庁相互間の連携の強化を図るとともに、地方公共団体、事業者、国民、民間の団体、生物の多様性の保全及び持続可能な利用に関し 専門的な知識を有する者等の多様な主体と連携し、及び協働するよう努めるもの とする。
2 国は、生物の多様性の保全及び持続可能な利用に関する政策形成に民意を反 映し、その過程の公正性及び透明性を確保するため、事業者、民間の団体、生物 の多様性の保全及び持続可能な利用に関し専門的な知識を有する者等の多様な主 体の意見を求め、これを十分考慮した上で政策形成を行う仕組みの活用等を図るものとする。
3 国は、事業者、国民又は民間の団体が行う生物の多様性の保全上重要な土地 の取得並びにその維持及び保全のための活動その他の生物の多様性の保全及び持 続可能な利用に関する自発的な活動が促進されるよう必要な措置を講ずるものと する。



防衛大臣への文書
2012年9月20日

  
防衛大臣
森本 敏 様
沖縄ジュゴン環境アセスメント監視団
沖縄・生物多様性市民ネットワーク
JUCON(沖縄のための日米市民ネットワーク)
公益財団法人  日本自然保護協会

辺野古アセスに係わる防衛省「有識者研究会」への要請書

辺野古新基地建設の環境アセスで、防衛省が出した『評価書』に対し、沖縄県知事が「評価書で示された環境保全措置等では、事業実施区域周辺域の生活環境及び自然環境の保全を図ることは、不可能」との厳しい意見を出しました。
 これに対して、防衛省は、知事意見の内容を精査して評価書を補正するため、大臣への助言を行う「有識者研究会」を発足させました。
 私たち環境NGOは、防衛省に対し、「有識者研究会」のあり方について、公開の場での開催と傍聴を認めること、完全な議事録の速やかな公開、そして現地視察の際には沖縄県環境影響評価審査会や沖縄県民の意見を聞く機会を設けることなど、「情報公開」と「市民参加」を要望してきました。
しかし、こうした声は聞き入れられず、非公開のままとなっています。防衛省ホームページで示される短く断片的な文章は、情報公開とはかけ離れたものです。
 防衛省が辺野古アセスで、いかに恣意的な解釈や説明を繰り返してきたかを、私たちはずっと見てきました。それゆえ、私たちは、知事意見の重要な箇所について、「有識者研究会」でしっかりと議論され、評価書補正に十分に反映されることを強く期待しています。
 添付の文書は、私たち環境NGOが、県知事意見の各項目のなかから重要と考えるものをピックアップし、「NGOとしての意見」をつけたものです。防衛省が作成した「評価書」のどこに問題があり、補正作業として何をやらねばならないのかを示すもので、防衛省を通じて「有識者研究会」メンバーに提示していただき、研究会での議論に役立てていただくことを強く要請致します。
 ご高配の程、よろしくお願い致します。

添付文書1.普天間飛行場代替施設建設事業に係る環境影響評価書」に対する
沖縄県知事意見の抜粋とNGO としてのコメント
添付文書2.同上の抜粋版
この件に関する問い合わせ先
[東京]花輪伸一(JUCON)090-2452-8555
[東京]安部真理子(日本自然保護協会)03-3553-4103
[沖縄]岡本由希子(アセス監視団)090-6110-3876

有識者研究会への文書
2012年9月20日
普天間飛行場代替施設建設事業に係る
環境影響評価に関する有識者研究会の
皆さまへ

沖縄ジュゴン環境アセスメント監視団
沖縄・生物多様性市民ネットワーク
JUCON(沖縄のための日米市民ネットワーク)
【(公財)日本自然保護協会】

辺野古新基地建設の環境アセスで、防衛省が出した『評価書』に対し、沖縄県知事が「評価書で示された環境保全措置等では、事業実施区域周辺域の生活環境及び自然環境の保全を図ることは、不可能」との厳しい意見を出しました。
 添付の文書は、私たち環境NGOが、県知事意見の各項目のなかから重要と考えるものをピックアップし、「NGOとしての意見」をつけたものです。防衛省が作成した「評価書」のどこに問題があり、補正作業として何をやらねばならないのかを示すもので、「有識者研究会」での議論に役立てていただくことを強く願っています。
 ご検討の程、よろしくお願い致します。

添付文書1.普天間飛行場代替施設建設事業に係る環境影響評価書」に対する
沖縄県知事意見の抜粋とNGO としてのコメント
添付文書2.同上の抜粋版
この件に関する問い合わせ先
[東京]花輪伸一(JUCON)090-2452-8555
【[東京]安部真理子(日本自然保護協会)03-3553-4101】
[沖縄]岡本由希子(アセス監視団)090-6110-3876


沖縄県知事意見に対するNGO案抜粋版0920

普天間飛行場代替施設建設事業に係る環境影響評価書に対する沖縄県知事意見の抜粋とNGOコメント
「有識者研究会」 これまでの経過

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