仲井真知事の埋立承認に対する抗議と知事辞任の要求

沖縄BD

2013年12月29日 11:53


 沖縄県庁ロビーに流れこみ知事の埋立「承認」へ抗議する市民(12月27日)
                           Photo: K.Oshiro 

 2013年12月27日、沖縄県の仲井真弘多知事は、沖縄防衛局が提出していた普天間代替施設建設計画に関わる辺野古・大浦湾の公有水面の埋立申請を「承認」しました。これまで私たち沖縄・生物多様性市民ネットワークは、他の環境団体や市民団体と協力し、沖縄の自然と人々の暮らしと、そして未来を守るために、科学的視点から、具体的に、真摯に、そして粘り強く、この移設計画とそれに伴う埋立の問題点を指摘してきました。ジュゴンの保全の問題、アルゼンチンアリに代表される外来種の問題、軍港の機能強化の問題等、これらの問題点は、私たち市民が申請書面や添付図書を読みこみ、文献・資料にあたり、指摘してきたものです。
 これらの重大な問題を抱える埋立申請が、なぜ「基準に適合」しているのか、なぜ「承認」されるのか、全く理解できません。私たちは、知事の承認を、戦後沖縄の歴史の中で下された最悪の判断であり、暴挙であると考えます。そして、知事の承認に対して怒りをもって抗議し、仲井真知事に対して、承認の即時撤回と、即時辞任し県民に信を問い直すことを求める声明をだしました。
以下沖縄BDの声明です。

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沖縄県知事 
仲井真 弘多殿
                          
沖縄・生物多様性市民ネットワーク
                          沖縄県宜野湾市志真志4-24-7
                          ぎのわんセミナーハウス 304
                          NPO法人奥間川流域保護基金事務所内
                          Tel/Fax 098-897-0090
                             連絡:吉川秀樹 (090-2516-7969)
                                   
知事の埋立申請「承認」に対する抗議と知事辞任の要求

 2013年12月27日、沖縄県の仲井真弘多知事は、沖縄防衛局が提出していた普天間代替施設建設計画に関わる辺野古・大浦湾の公有水面の埋立申請を「承認」した。
知事の承認は、普天間飛行場の県外移設を求める県民の民意への背信であり、知事自らの選挙公約の破棄であり、沖縄県の「21世紀ビジョン」に示された沖縄の未来への裏切りである。

 知事の承認は、環境保全に不可欠な科学的判断を政治的判断にすり替え、公有水面埋立法を曲解し、犯し、法制度自体を形骸化させるものである。

 知事の承認は、辺野古・大浦湾のみならず沖縄の他地域の自然環境や生活環境の保全を極めて困難にし、沖縄の基地負担の増大へと繋がるものである。

 知事の承認は、透明性を欠いた埋立申請手続き、および県民の意志が反映されていない「要請書」をもとにした日本政府との密室における「条件交渉」によってなされ、正当性を全く欠くものである。

 知事の承認は、沖縄の豊かな自然と人々の暮らしと、その未来を守る責任を、県行政の長である知事が放棄したことを意味する。

 知事の承認は、仲井真県政が、民主主義と法治に基づいた県政運営のための適切かつ十分な能力と判断力を持ち得ないことを示している。

 私たち沖縄・生物多様性市民ネットワークは、知事の埋立申請の承認を、戦後沖縄の歴史の中で下された最悪の判断であり、暴挙であると考える。私たちは、知事の承認に対して怒りをもって抗議し、仲井真知事に対して、承認の即時撤回と、即時辞任し県民に信を問い直すことを求める。

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