第2回沖縄県生物多様性地域戦略策定検討委員会のレポート1

沖縄BD

2011年12月24日 17:03

第2回沖縄生物多様性地域戦略レポ1<骨子案第2稿>

第2回沖縄県生物多様性地域戦略策定検討委員会のレポートです。第1回策定検討委員会は河村さんが丁寧に資料もあげて報告してくれましたが、その続きとしてのレポートです。(河村さんのレポートはこちらこちらで)

12月20日(火)に第2回沖縄生物多様性地域戦略の策定検討委員会が開かれました。場所は県庁4階の会議室。時間は9:30から12:00まででした。

第1回目の開催が9月13日だったので、約3ヶ月経っての開催です。事務局である自然保護課の人たちと、委員16名中15名が出席。それから、メディアやコンサルの人たち、沖縄BDの大城さんと牧志さんがオブザーバーとして参加してくれました。BDのメンバーの参加は心強いのと同時に、プレッシャーでもあります。

さて今回の委員会では、前回の委員会で出た意見や、その間行われたワークショップや聞き取りを反映させ作成された「骨子(たたき台)第2稿」を基に、議論が進められていきました。

委員意見は第2稿において概ね反映されており、僕の提案した「はじめに」における基地問題への言及や、生物多様性条約の三つの目的の記載等もありました。

それから生物多様性というなかなか理解しにくい概念をうまく伝えようと、身近な生物と私たちの暮らしの関係の具体的な記述が増えていました。また「文化的サービスに係る追加資料」の提出が「後出し」されてあり(沖縄アセスジョーク)、これには個人的には苦笑いしながらまあ納得。前回提出された「沖縄県生物多様性地域戦略策定事業報告書」(2010年(平成23)3月)における「文化的サービス」の記述のまずさは指摘されていましたからね (第1回策定検討委員会の資料はこちら)。

全体として事務局(自然保護課)のがんばりが見えているのは確かです。大変な作業だと思います。

でもまだ第1章、第2章も、構成がいまひとつしっくりしてなかったり、いっぱい書いてあるところとそうでないところのバランスが悪かったり、突っ込みどころもありました。3章、4章、5章などは、まだスケルトン状態。オブザーバーの方からも、案はもう少し完成度の高いものがでているのかと思ったらそうでもなかった、という意見も聞かれました。

しかしこれは見方を変えれば、策定検討委員会や、ワークショップ、聞き取り等を通して、多くの意見が反映された骨子が作られていく可能性が高いということになります。事実、第1稿と第2稿の量や質を比べれば、それが分かると思います。

僕ら沖縄BDは、この骨子を策定する基になる報告書作成の段階から市民を関わらせて欲しい、と沖縄県に要求していました。それは結果としては出来なかったのですが、今の動きを見ていると、いろいろな人々が参加できる骨子策定のプロセスになっているのかなと思います。県の市民を巻き込もうという努力が目に見える形になってきたのかもしれません。そして、そういうプロセスを支援していくことも委員の一つの役目だと思います。

これから第2回沖縄県生物多様性地域戦略策定検討委員会について、沖縄BDからでている委員の立場で、数回に分けてレポートしていきます。策定検討委員会の内容を正確に伝えることは事務局である自然保護課に任すことにして、僕はみなさんにこの生物多様性地域戦略に興味をもってもらうこと、そしてその策定に参加してもらうことに重点を置いて、報告と考察をしていきます。よろしくお願いします。

吉川秀樹

続く

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