沖縄県自然保護課に対して出した「自然公園条例及び自然環境保全条例の改正に対する意見」です。
これは、すぐに意見募集のページが消されてしまいましたが、意見だけでもごらんください。
意見募集のページを消す、というのも変で、この改正に関するスケジュールなども情報提供しなければいけないはず...
現行の自然公園条例は→
こちら
自然環境保全条例は→
こちら
沖縄の環境関係の情報をまとめた県のサイト「沖縄の環境」は→
こちらにあります。
実は、パブコメで、改正案を出すときに、新旧版をきちんと出してくれないこと、現行法をきちんとリンクをはってくれないことが多いので、改善をどこかで申し入れたいです
改正案の中で、気になることは、
-「『森林の整備及び保全』を図るために行うものについては、知事の許可は不要とします」の部分でした。
沖縄で 「整備」「保全」の名の下に行われていることが、法の真の目的である自然環境の保護を達成するための「整備」「保全」でないこと、そして、知事の許可が理由もなく不要となっているところです。
-条例がいつも、「上(=国)」「横(=他県)」にならえ状態であること。
沖縄の地域の特殊性、島嶼の脆弱性を考慮にいれたものを作るといった姿勢を県にはもってもらいことをいつも、主張しています。
---------------------------------------
2011年7月27日
【 意 見 】
(1)沖縄県立自然公園条例の一部改正に対する意見
①条例の目的に、
新しく「生物多様性の確保に寄与する」という文言が加えられることは、歓迎されるべきだと考える。しかし、
現在の目的のどの部分にどのようにこの文言を入れるのかを、明示して欲しい。(目的の文自体長い文でもないし、なぜ明示しないのか不思議である)
また、沖縄における「生物多様性」の意義を明確に示した文言が、「目的」を含むの「総則」の部分で必要だと考える。現在の「総則」のままでは、あまりにも、他の都道府県の自然公園条例の総則部分と変わらない。
②行為規則の追加において、
「『森林の整備及び保全』を図るために行うものについては、知事の許可は不要とします」とあるが
、何をもって『森林の整備及び保全』とするのか、
誰(部局/課)がそのクライテリア(評価基準)を設定するのかが明確でない。沖縄の近年の自然環境の現状とそこで展開されている様々な事業を見ると、環境の「整備及び保全」と名の下に行われている事業が必ずしも「整備及び保全」に繋がっているとは言えない。
それゆえ、この部分において、知事の許可取得を義務付けるか、少なくとも「『森林の整備及び保全』を図るために行うもの」がどういうものかを判断する部局/課を設け、そこの責任のもと、その「森林の整備及び保全」を図る事業を展開させるべきだと考える。
(2)沖縄県自然環境保全条例の一部改正に対する意見
①条例の目的に、新しく「生物多様性の確保に寄与する」という文言が加えられることは、歓迎される。しかし、現在の目的のどの部分にどのようにこの文言を入れるのかを、明示して欲しい。(目的の文自体長い文でもないし、なぜ明示しないのか不思議である)
また、沖縄における「生物多様性」の意義を明確に示した文言が、「目的」を含むの「総則」の部分、あるいは「総則」の前文で必要だと考える。
②「行為規則の追加」において、「『森林の整備及び保全』を図るために行うものについては、知事の許可は不要とします」とあるが、何をもって『森林の整備及び保全』とするのか、誰(部局/課)がそのクライテリア(評価基準)を設定するのかが明確でない。沖縄の近年の自然環境の現状とそこで展開されている様々な事業を見ると、環境の「整備及び保全」と名の下に行われている事業が必ずしも「整備及び保全」に繋がっているとは言えない。
それゆえ知事の許可取得を義務付けるか、少なくとも「『森林の整備及び保全』を図るために行うもの」がどういうものかを判断する部局/課を設け、そこの責任のもと、その「森林の整備及び保全」を図る事業を展開させるべきだと考える。
(3)その他
①上記(1)―①でも書いたが、
県の環境に関する条例の内容/文言があまりにも、他の都道府県の関連条例の内容/文言と同じで、「金太郎飴」感が拭えない。
沖縄の自然環境が独特なものであること、それを持続的に利用していくという沖縄県の方針を、しっかりと反映する条例にして欲しい。
②今回条例の改正についてパブリック・コメントの募集があることを、コメントの提出日最後の日に、知人を通して知った。一般の県民が、県のホームページに常に目を通したり、パブリック・コメント募集の新聞等での告知に常に注意を払えないことを、沖縄県はきちんと理解して欲しい。県の自然環境、生物多様性の保護・保全の動きや情報を、もっと簡単に、そして適時に知りたいと希望する県民は多いはずである。環境省や他の都道府県、自治体が行っているように、メーリングリストを作成して、情報の提供を行うことを提言したい。
沖縄の宝である自然を保護・保全し、持続的にその恵みを未来の世代も享受していけるように、沖縄県には頑張って欲しい。