沖縄・生物多様性市民ネットのブログ/Citizens' Network for Biodiversity in Okinawa

　　沖縄の本土／日本「復帰」40周年のこの年、沖縄の枯れ葉剤問題に日本全国から多くの人々が関心を寄せています。メディア以外にも参考となる情報がありますので、リンクをご紹介したいと思います。
　枯れ葉剤が大量に使われたベトナムの現状をみれば分かると思いますが、枯れ葉剤問題は、決して過去の問題ではなく、現在も続いている問題であり、沖縄の未来を考える問題でもあります。この問題を風化させないために、沖縄や日本側も取り組みを続けていますので、そちらのご紹介も兼ねて。
　現在の状況としては、以下のとおりです。

-米政府は、多くの証拠がありながら「枯れ葉剤が使用、貯蔵されたという資料や記録は見つかっていない」という回答を、退役軍人にも日本にもくり返している。
-日本政府は、その回答を沖縄県民にそのまま伝えるのみ。自ら調査する姿勢はみられない。米政府との交渉の過程も公開しない。
-沖縄県も、日本政府への要求はしているが、県独自の調査には着手していない。
-沖縄県の市民団体や、東京のシンクタンク環境総合研究所、メディア、ジャーナリストが連携しながら取り組みを行っている。
-米退役軍人と、沖縄の支援者がゆるやかにつながりはじめている。

以下、参考サイトをご紹介します。

○ジョン・ミッチェルさんの一連の記事（英文）
この問題は、何度も話題になりながら、日米政府に幕引きをされ、うやむやにされてきました。枯れ葉剤問題が、県内でも真相究明の動きが続き、今回、全国メディアで紹介されるようになったのは、昨年4月、フリー・ジャーナリストのジョン・ミッチェルさんのジャパン・タイムスに掲載された記事がきっかけでした。
　ジョン・ミッチェルさんの記事のサイトはこちら
→http://www.jonmitchellinjapan.com/agent-orange-on-okinawa.html

○ジョン・ミッチェルさんの記事の翻訳
　　ジョンさんの記事の翻訳は、「合意してないプロジェクト」が正確、迅速、丁寧につけてくださっています。
　　合意してないプロジェクトの翻訳はこちら→http://www.projectdisagree.org/search/label/Agent%20Orange
　　ジョン・ミッチェルさんの記事の翻訳はジョン・ミッチェルさんのサイトにもあります。　　　　　　　→http://www.jonmitchellinjapan.com/277983226012398265431242833865210922183938988.html

○動画”RAFilms_Agent Orange on Okinawa.mov”
ジョン・ミッチェルさんの取材活動が県内で広く知られるようになったのは、昨年8月に沖縄で開催された国際会議「占領下における対話Ⅴ（Dialogue under OccupationⅤ, DUOV)」で、ジョンさんが発表したところからはじまりました。会議のスタッフであったロバート・エイブリーさんとキキ・エイブリーさんの”RAFilms_Agent Orange on Okinawa.mov”では、ジョンさんの発表の様子が収められています。その他、退役兵のジョー・シパラの映像、北谷ハンビー飛行場の当時の映像など多くの貴重な映像あり。英語　（28:20）。
”RAFilms_Agent Orange on Okinawa.mov”はこちら
　http://www.youtube.com/watch?v=fq3EwhCisnw&feature=channel&list=UL

○沖縄・生物多様性市民ネットワークのブログ記事
沖縄・生物多様性市民ネットワークは、沖縄県、外務省（那覇事務所）、北谷町などへの交渉などの取り組みを行っています。県議会への要請、県議会の動きなどもこちらでみることができます。
　　→http://okinawabd.ti-da.net/c187576.html
　
　記事の中でも、下記の記事でバックグラウンドが把握できるかも。
　　-「沖縄の枯れ葉剤入門」→http://okinawabd.ti-da.net/e3701921.html
　　-「枯れ葉剤問題で外務省沖縄事務所へ要請」→http://okinawabd.ti-da.net/e3630416.html
　　　　日本政府への基本的な要請。
　　-「枯葉剤：外務省への要請文の説明」→http://okinawabd.ti-da.net/e3631927.html
　　　　上記記事、解説記事。

○Okinawa Outreach
沖縄から英語発信を試みているOkinawa Outreachでは、QABの番組でもでてきた船からのこの問題についてのアプローチとして関係するベトナムの沿岸で軍事行動を行っていた「ブルー・ウォーター」関係船舶の更新目録の記事”Navy Times : VA Adds To List Of Agent Orange-Exposed Ships”とその翻訳を掲載しています。
ネイビー・タイムス(9月2日)退役軍人省、枯葉剤に晒された船のリストを追加
Article of Navy Times: VA Adds To List Of Agent Orange-Exposed Ships (Japanese Translation) 　（2011年10月19日）　
→http://okinawaoutreach.blogspot.jp/2011/10/article-of-navy-times-va-adds-to-list.html

○「やんばる東村　高江の現状」
やんばるの森も枯れ葉剤が散布されたといわれています。高江の住民の人々は早くからこの問題の記事をあげています。
http://takae.ti-da.net/c91718.html

○環境総合研究所
　沖縄やダイオキシン問題に深くとりくんできた「闘うシンクタンク」環境総合研究所も沖縄の枯れ葉剤問題に関わってくれています。1月には池田こみちさんが沖縄に来沖してくださいました。以下の記事を出してくださっています。
□来沖レポートや、枯れ葉剤問題への適切な対応についての意見書などはこちら。
-　「ベトナム戦争の枯れ葉剤、今も沖縄に」(2012年1月26日)
　http://www.eritokyo.jp/independent/ikeda-col1006...html
　動画はこちら→http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=xBu1LToEv3w
-米軍による沖縄県内における枯葉剤問題への適切な対応についての意見書(2012年3月14日)
http://www.eritokyo.jp/independent/ikeda-col1118...html
　沖縄BDでもこの意見書の意味についての記事をあげています。現在、この意見書を持って取り組みを行っています。
　　「枯れ葉剤問題意見書～市民参加を考えるみんなに読んでほしい提言」（2012年4月11日）
　　http://okinawabd.ti-da.net/e3866879.html
□外務省への情報開示へのとりくみ
-沖縄枯れ葉剤問題で外務省に情報開示請求
http://www.eritokyo.jp/independent/ikeda_gaimusho_seikyuu.pdf
-外務省：沖縄枯れ葉剤問題、開示請求決定期限特例の連絡
http://www.eritokyo.jp/independent/gaimusho_rennraku1.pdf

○米退役軍人たちのフェイスブックグループAgent Orange Okinawa
沖縄の枯れ葉剤に関する情報交換(英語）などを行っています。沖縄からも現状を少しずつポストしたりしています。
http://www.facebook.com/pages/Agent-Orange-Okinawa/205895316098692
現在、Agent Orange on Okinawaのパッチ（下記写真参照）で、連帯を示すキャンペーンを行っています。沖縄からも、ポストしています。
http://www.ringworthy.com/Agent-Orange-Okinawa-Wall-of-Honor.html

-------
この問題のアップデートについて
この問題に関しては、わたしがtwitterで情報発信していますので、フォローしてください。
@sirenamel
Facebookでも情報拡散しています。
Masami Mel Kawamura


AOパッチと環境総合研究所の意見書もって、県や外務省にいきます！
河村　雅美　（沖縄・生物多様性市民ネットワーク/Okinawa Outreach）