<辺野古アセス>~沖縄県への要望~環境保護3団体で提出

2012年01月16日/ 辺野古アセス


 沖縄・生物多様性市民ネットワークは、日本自然保護協会、WWFジャパンと共同で、知事意見への住民・市民意見反映の実現にむけて、沖縄県へ要望書を本日提出しました。
  沖縄県は、評価書に対する住民意見を受け付け、知事意見に反映する方針を示しました(下記沖縄タイムス記事参照)。その方針を私たちは高く評価し、その具体的実現を求め、下記の文書をだしました。
 住民・市民の意見を知事意見に反映させるための具体的なスケジュールや手続きを、沖縄県が早急に示すよう要望しています。
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2012年1月16日

沖縄県知事 仲井真弘多 殿
沖縄県環境生活部 下地寛部長殿

沖縄防衛局による辺野古環境アセス評価書の開示・公開、
および知事意見への住民・市民意見反映の実現にむけて
~沖縄県への要望~


沖縄・生物多様性市民ネットワーク 事務局長 吉川秀樹
公益財団法人 日本自然保護協会 保護プロジェクト部 部長 大野正人
WWFジャパン 事務局長 樋口隆昌

 沖縄防衛局が、環境アセスメント制度の科学性と民主性を無視し、辺野古・大浦湾への米軍・普天間飛行場移設事業の環境アセスを強引に押し進めるなか、沖縄県は「評価書」への住民・市民意見を受け付け、知事意見に反映させる方針を示した。沖縄のジュゴンをはじめとする辺野古・大浦湾の生物多様性保全の重要性を指摘してきた環境保護団体としては、沖縄県のこの判断を、沖縄防衛局が形骸化させた環境アセスを本来の姿に戻す第一歩として歓迎し、高く評価する。私たちは意見提出に向けて取り組み、国内外の環境団体へも意見提出を呼びかけていく。

 住民・市民が意見を作成・提出していくためには、評価書へのアクセスが不可欠である。沖縄県の独自の判断による県庁内での「評価書」の開示は評価されるが、やはり事業者である沖縄防衛局自体による「評価書」の開示・公表が求められる。
 
 私たちは、沖縄防衛局が「検討する」としている「評価書」の開示・公開の実現に向けて、沖縄県が沖縄防衛局へさらに働きかけることを強く要望する。そして住民・市民の意見を知事意見に反映させるための具体的なスケジュールや手続きを、沖縄県が早急に示すよう要望する。
以上

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日本自然保護協会の声明発表サイトはこちら

沖縄タイムス「評価書:県、住民意見を受け付けへ」(2012年1月14日)記事はこちら
米軍普天間飛行場移設に向けた環境影響評価(アセスメント)の手続きで、県は評価書に対する住民意見を受け付け、知事意見に反映する方針を固めたことが13日、分かった。アセス法や条例に規定された手続きではなく、評価書提出に反発した市民の要望に応じた異例の対応。専門家は「非常にめずらしく、いい前例になる」と評価した上で、沖縄防衛局が早急に評価書を公開する必要があると指摘した。
  県環境政策課によると、意見を受け付ける時期や方法は未定。事業者の沖縄防衛局は方法書と準備書に対して住民意見を受け付けてきたが、評価書段階ではその必要がない。
  国内外のアセスに詳しい島津康男名古屋大名誉教授は「評価書の段階になって、しかも自治体側が意見を聞いた前例がない。住民が意見を言えるよう、事業者は評価書自体を早急に公開すべきだ」と話した。
  評価書提出を阻止しようと県庁に座り込んだ市民らは、評価書の公開や県民の意見を反映した知事意見を作成することを県に要望。県は防衛局に対して公開を求めているが、見通しは立っていない。
  同課は市民から要望があった場合、評価書の閲覧を特別に許可しているが、殺到すれば業務に支障が出ると懸念している。(金城珠代)




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Posted by 沖縄BD at 23:09│Comments(0)
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